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掲載日:2023年7月11日

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賞与(ボーナス)支給のための在籍要件について

2 賃金・賞与(ボーナス)

2-5 賞与(ボーナス)支給のための在籍要件について

質問です

現在勤務している会社を6月30日付けで退職することを考えています。
ところが、上司から「賞与支給日の7月10日に在籍していない社員には、賞与は出ない」と言われました。就業規則を確認すると、確かに「賞与は決算期ごとの業績により、7月と12月の支給日に在籍している者に対して支給する」と書かれていました。しかし、7月の賞与は昨年10月から今年の3月までの業績に基づき査定されるので、この間在籍していたにもかかわらず賞与を支給されないのは、おかしいのではないでしょうか。

ここがポイント

  • 賞与(ボーナス)の支給基準や支給額の算定方法は、労使間の合意や使用者の決定により定めることができます。ただし、支給要件の内容は合理的でなければなりません。
  • 賞与の支給日に在籍することを賞与の支給要件とする就業規則の規定は、不合理とはいえないと解されています。

お答えします

賞与(ボーナス)の支給に関して、「支給日在籍要件」の有効性はしばしば問題になります。
裁判例では、自発的に退職した者について、支給日在籍要件は適法と判断とされています。さらに、明文の規定がなくても、社内の慣行として成立している場合には有効とされた裁判例もあります。
自発的な退職ではなく、整理解雇のように自分では退職日を選べない場合、在籍要件により賞与不支給とすることについては、有力学説では否定されており、公序良俗に反し無効とする裁判例もあります。
また、これまでの裁判例では、退職日を選択できない定年退職者に対する在籍支給要件を有効とするものは複数あります。
なお、賞与の支給日が例年の予定日より大幅に遅れたような場合には、予定日に在籍していた社員については、賞与請求権を認めた裁判例があります。

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