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掲載日:2021年8月20日
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約2年半前に購入したタブレットを付属品のACアダプタ及びUSBケーブルで充電していた。しばらくして確認しに行くと、USBケーブルが焦げて損傷し(写真1、写真2上)、当初からあった亀裂も大きくなっていた(写真2下)。USBケーブルが焼損した原因を調査してほしい。
写真1 損傷したUSBケーブル
写真2 損傷部拡大
(1)内部構造の確認
USBケーブルの損傷のない部位を切断し、内部構造を確認しました。
2本の通信線(ともに被覆あり)、2本の電源線(被覆ありとなし)、繊維の束があり、それらの周りをアルミ箔、編組線、外装が覆っていました(写真3)。
写真3 USBケーブルの内部構造
(2)デジタルマイクロスコープによる拡大観察
USBケーブルの損傷部の外装、編組線、アルミ箔を剥がして、デジタルマイクロスコープで拡大観察しました。
被覆のある電源線(+)が断線し、被覆のない電源線(-極)も大きく損傷していました(写真4)。断面を見ると、被覆していた赤いビニールが溶けて、中の銅線に焦げて付着していました(写真5)。さらに、断面の銅線の形状は溶融痕(いわゆるショート等の際に、局部的に大きな電流が流れ、瞬時に金属が高温で溶融して生じる丸みのある塊。)のように見えました(写真5)。
写真4 50倍観察
写真5 200倍観察
以上より、USBケーブル内の被覆のある電源線の中の銅線の一部が切れたことにより、過電流が流れて発熱し、被覆のある電源線が断線したと考えられます。そして、被覆のある電源線の中の銅線(+極)が被覆のない電源線(-極)に接したことで、ショートして強く発熱し、それら電源線を損傷させ、さらに、アルミ箔や編組線を経て外装の損傷にまでつながったと考えられます。
被覆のある電源線の中の銅線が切れた原因は、当該部位がタブレット接続側端子の根元で、抜き差しの際に曲げ等の負荷が非常にかかる部位であることから、日常使用で繰り返し力が作用したことが一因と考えられます。
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