新県立図書館基本構想検討専門家会議 会議の概要(第1回) 日時  :令和4年8月10日(水曜日)午後2時30分から午後4時30分 開催方法:オンライン会議 テーマ :県立図書館の役割 小テーマ1 デジタル時代において担うべき役割  小テーマ2 広域行政として担うべき役割 参加者: 石川委員(座長)、三國委員(副座長)、湯浅委員、水田委員、山崎委員、奥田委員(書面参加)、井上委員 主な発言 (テキスト版補足:白まるひとつにつき、一人の委員の発言である。) 白まる ビジネス支援・健康医療情報サービスなど、全国的にも優れた実践をしている埼玉県の特徴的なサービスを踏まえて検討する必要がある。 同時に、学校司書も含め、全国に誇れる埼玉県の司書を活かし、県として司書集団をしっかり形成していくことも重要である。 図書館は社会教育施設として県民の学びを保障していく機関である。図書館が学びを保障し、全ての県民が人間らしく生活することを保障するという視点や、図書館の利用を通して、社会への参画につながるいう視点も大切である。 白まる 多くの市町村では図書購入費が潤沢でなく、専門書や高価な書籍を自ら購入するのは難しい。 地域資料や行政資料のデジタル化など、市町村にはその知識を有する職員がいない。また、人々が集い、新たな価値を創造する取組については、図書館のみならず社会全体で目指す必要があるとの認識だが、自治体単独ではこれをコーディネートできる人材の育成は難しい。 司書職員の人材育成、相互貸借ネットワークといった県からの支援を大いに期待する。 白まる 地域資料や行政資料について、検索機能の充実により、県民が的確に調べることができ、簡便に情報へアクセスできるという視点が大切である。例えば、資料のテキスト化は、情報へのアクセスの可能性を高めたり、音声読み上げを保障したりすることができる。 また、日々作成されるあらゆる情報を収集していく仕組みを、まず県立として行うべきではないか。PDF以外にも画像データ、動画データも収集していくべきだ。 白まる 県立図書館の役割として、「書籍・資料」を提供するだけでなく、書籍を含む地域の「知識」を対流する仕組み、そこに市民が主体的に能動的に参加するようなシステムを検討すべきではないか。 現代は、個(個人)の時代。情報過多で個人への負荷が大きい昨今だからこそ、図書館という情報のネットワークでどう個人をサポートするかが大切である。 白まる 県立図書館は市町村支援を第一とするサービスを考え、しっかりと資料を収集し、しっかりと資料搬送などの域内支援を行い、新たな図書館サービスについてしっかりとモデルを作ることが大切である。県は、市町村が実際に導入できるような、モデルとなるような図書館サービスを行うことが重要である。 また、市町村支援のための仕組みや担当者の存在も重要である。 電子書籍には商業的なものと地域資料的なものの両方が必要だ。 デジタル情報は非常に危ういため、紙と電子の両方を保存するとよい。   白まる 都道府県立図書館は、県域における資料収集・利用者サービスの拠点として重要な役割がある。また、レファレンスサービスの充実は、地域の図書館の重要な役割の一つである。 地域資料のデジタルアーカイブについては、今後ますます重要になる。県立図書館がとりまとめ役となり、県下の図書館や類縁機関と連携し、県域のデジタルライブラリーを構築する例もある。 国では、全国の図書館、類縁機関、また出版者や著者等の権利者と連携して、「デジタルで全ての資料が読める未来」を目指している。 白まる 地域文化の継承・伝承の「媒介」として県施設が存在し、地域と連携しながら、記録に残し、集積する機能は重要である。図書館をはじめとする文化行政全体で考えていく必要がある。 留学生向けの外国語文献、点字図書など、SDGsを念頭に置いた議論を進めていくべきではないか。