新県立図書館基本構想検討専門家会議 会議の概要(第3回) 日時  :令和5年2月16日(木)10:00〜11:30 開催方法:埼玉会館6D会議室及びオンライン テーマ :埼玉県立図書館基本構想の方向性について 参加者 : 石川委員(座長)、三國委員(副座長)、湯浅委員、水田委員、山崎委員、奥田委員、井上委員 主な発言 (テキスト版補足:白まるひとつにつき、一人の委員の発言である。) 白まる アウトリーチ、社会的包摂という観点は欠くことができない。平等な資料へのアクセス保障といった観点を記しておくことが必要である。 白まる 図書館は、図書館法、教育基本法や社会教育法のもとで設置されている。この法的な位置づけを踏まえて、図書館は社会教育機関だということを抑えておく必要がある。その上で、デジタル資料等を提供することが図書館の使命で、それらを利用者側が利活用していく視点を、環境の変化、地域での学び合いとして盛り込むことが重要である。 白まる 新図書館の構想のなかには、現在の問題に対処するだけではなく理想論が入っていても良いのではないか。加えて、公共図書館においても、県民のアウトプットを支えるといった視点が入ると良い。 白まる 新図書館では、新聞・雑誌において、世界中の多様な言語で閲覧できるサービスを提供することが重要である。翻訳機能もかなり正確になってきているので、学生はこれを用いて調査・研究を行っていたりする。また、定住外国人へのサービスにもなる。加えて、読み上げ機能も充実しているため、読書バリアフリーの観点からも重要であると思う。 白まる 一見すると、人口減少、人口構造の変化は外在的な要因で図書館とは関係ないように思えるが、重要な問題である。例えば、今後はますます多様な労働者が入ってくることを前提に図書館の多文化サービスを考えるべきである。SDGsとも関連するが、図書館の読書アクセシビリティを高める必要があり、デジタルや価値創造等、そこに結びつく利用者サービスを構想に盛り込む必要がある。 白まる 県立図書館は県民のポータルサイトとなるべきであり、ポータルから地域資料等を探しに行くといったビジョンが必要である。その際は、埼玉県が著作権者である行政資料も同様に検索できないといけない。 白まる 今後のどうなりたいかという未来構想を言語化できると良い。今後、県立図書館がこうなっていたいという姿から巻き戻っていくような、未来に近づいていくために必要な機能がある書き方をすると良い。 白まる 近年においてデジタル化の効率化は考えておかないといけない。レファレンスなどのサービスにおいても、定型的なことをデジタルでこなし、人間が行うコミュニケーションはリアルで残ると思う。そういったこれからの図書館の姿を記述できると良い。 白まる 著作権法の動向については、国立国会図書館で可能なことと、県立図書館で可能なことは異なるため、そのあたりを踏まえて検討する必要がある。 白まる 県立図書館であれば、埼玉のことがなんでもわかるという視点が重要である。市町村立図書館ができることは市町村が担当し、広域をカバーするような仕事について県が担当するという観点が重要で、類縁機関との棲み分けをしっかりし、県立図書館としての機能・役割を明示すべきである。 白まる 埼玉にしかない古典籍を優先的にデジタル化し、公開することで、埼玉の歴史を県立図書館から発信できる。これにより埼玉らしさが出てくるのではないか。 白まる 博物館・文書館にも資料があるので、図書館が窓口になって公開していくような形となれば、埼玉の中心図書館としての機能が果たすことができる。県立図書館を訪れたら、あるいはアクセスしたら埼玉のことがすべてわかる、そのような中心理念をすべきと思う。