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掲載日:2019年6月3日
Q 加藤裕康議員(自民)
埼玉県で開催される第37回全国育樹祭まで残り50日となりました。11月16日土曜日には寄居町の金尾山においてお手入れ行事が、翌17日日曜日には熊谷市の彩の国くまがやドームにおいて式典行事が開催されます。特に16日のお手入れ行事では、昭和34年に行われた全国植樹祭において、昭和天皇、香淳皇后両陛下お手植えのヒノキを皇族殿下がお手入れされ、森を育てていくことの大切さを伝えていくとのことであります。
県では、知事を先頭に緑の再生に取り組んでおりますが、全国育樹祭を埼玉県で開催するのは初めてであり、その目的である健全で活力のある森林を次世代に引き継ぐため、森林を健全に守り育てていくことは大変重要です。全国育樹祭の開催は、こうした緑の再生の取り組みをパワーアップする大きな契機になるものと考えます。
今後の埼玉のくにづくりの中で、育樹祭開催を記念して「県民育樹の日」を設定するなど今後どのように展開していくのか、知事に伺います。
A 上田清司知事
開催に当たっては、コンパクトな会場配置、効率的な行事運営を努めるとともに、日本一のおもてなしで参加者をお迎えしたいと思っております。
ご案内のとおり、ここ埼玉県はここ30年で6,500ヘクタールの緑を消失しております。
これを平成20年度から8年間で取り戻すというプロジェクトを推進しているところでございます。
この5年間で4,170ヘクタールの森林を整備、保全し、順調に進んでおります。
また、企業・団体による森づくりの活動では団体数が70を超えて、その団体がなんらかの形で保護している森林面積が440ヘクタールに至っております。
このような民間協力は、事実上日本でもトップというふうに伺っております。
また、緑の羽根の募金も9千万円を超えて、2年連続日本一になっています。
県内では、県民が緑を育てようという、そういう組織と意識が育っているのではなかろうかと考えております。
育樹祭では、こうした埼玉県の特長を式典会場で映像やパネルによって全国に発信をしていきたいと考えております。
議員から「県民育樹の日」などのご提案がございました。
今後のみどりの再生の展開の中で踏まえていきたいと思っています。
まず、全国育樹祭で盛り上がった機運というものを継続させていくためには、なによりも県のみどりの再生の取り組みをさらにパワーアップしていく。
そのために3つの方法で考えております。
まずは、みどりを創り、育てる、守る。
現在は本県の人工林の約8割が木材として利用可能な状況になっております。
したがって、「伐(き)って・使って、植えて、育てる」という循環利用の視点をしっかりと定着していかないとならないと思っております。
そのためには、逆に県産木材の活用を進めていくということが重要になってまいります。
現在建設中の農業大学校では、県産木材を97パーセント使用するなど、公共施設整備における県産木材の利用拡大を一層進めていこうと考えております。
また、県産木材住宅を対象として金利を優遇する金融機関の住宅ローン制度や、国の木材利用ポイント事業というものを県民にしっかりPRをして、今後も民間住宅や事業所などでの木材利用の拡大に努めていって、この循環をしっかり定着させていきたいと考えております。
さらに、みどりに親しむ、機運というものを醸成させるということが重要と思っております。
それには、一にも二にも苗木を植えることが重要だと思っています。
例えば、小学校の遠足コースの中に苗木を必ず植えるような場所をあらかじめ設定しておいて、そこでその作業をやっていく。
また、家を新築したり工場を造ったりする時には、必ず空き空間に苗木を植えていく。
そうした一人一本の植樹運動が重要だと考えておりますし、県はそうした一人一人の植樹運動を県のホームページに登録をしていただく制度をつくっていますが、これまでにも約77万本をきちっと植えましたということをホームページに登録していただいたりもしております。
本県ゆかりの本多静六(ほんだ せいろく)博士が中心となって造成されました明治神宮の森も、90年前は軍の練兵場で、ただ砂利が敷かれてただけのものでございましたが、現在ではうっそうとした森が繁っております。
わずか50年、60年でうっそうとした森になり、まさに100年の森はそうやって形成されるものでありますので、ありとあらゆる機会を通じて、木を植えていくようなプログラムを考えていきたいと考えております。
自分が植えた木があればその木が気になって、ついでに他の木も気になる。
そういうことが大変重要だと私は思っておりますので、この育樹祭の目的であります健全で活力のある森林を次世代につないでいけるような取り組みをより一層進めていきたいと考えております。
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