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掲載日:2019年6月3日

平成25年9月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文 (沢田 力議員)

海外留学の促進について

Q 沢田 力議員(自民

今年は、長州ファイブがイギリス留学のため、横浜を出港して150年を迎える記念すべき年です。冒頭ご紹介した黒船来航から10年後の出来事です。150年前の1863年の6月27日、あの伊藤博文や井上馨ら長州藩の若者5名が、長州藩の藩命とはいえ、鎖国下に密航して日本人が初めて海外留学を実現した記念すべきときです。下村博文文部科学大臣も、しきりにこの長州ファイブのことに触れて、内向き志向の若者が海外留学を志すよう力説されています。
安倍政権は、2020年までに海外留学者数を倍増すべく、具体策とともに来年度予算の予算措置を固めつつあります。幕末の長州藩は、この長州ファイブに象徴されるように多くの人材を輩出し、日本の近代化に貢献してまいりました。150年後の今、混迷する日本にあって埼玉県が次代を担う多くの人材を輩出すべきときだと考えます。埼玉県は、2011年4月に10億円を出資して埼玉県グローバル人材育成基金を創設して、埼玉発世界行き奨学生制度として運用して、既に2年間で529名の若者が海外留学に旅立ちました。また、今年7月1日にはグローバル人材育成センター埼玉を北浦和の合同庁舎3階に開設し、明日10月1日から日本人の留学経験者や日本で留学中の外国人学生を対象とした無料職業紹介をスタートいたします。
そこで、上田知事に、この埼玉発世界行き奨学生制度についてお聞きします。
来年度で4年目を迎えますが、奨学金を給付する学生の数の多い少ないではなくて、その中身が問われると思います。これまでは奨学生は応募に当たり、留学先や学ぶ内容に何ら縛りがございませんでした。今後はこの3年間の奨学生の留学先や応募状況を踏まえて、もっともっとエッジの効いた特徴ある制度にしていくことが望まれると考えます。
例えば、国際的に通用する専門分野を学ぶとともに、国を超えた人脈形成のためには長期間の留学が必要かと思います。また、埼玉県内の企業が重視する地域、国や県が特に力を入れたい産業、例えば医療機器とか流通業とか、さまざまな政策分野に特に埼玉県が重視する分野に限定して貢献できることを学べるよう、留学先などに優先することを考えてはいかがでしょうか。海外留学の促進に当たり、この埼玉発世界行き奨学生制度について、どのような方向性を考えていらっしゃるのか、上田知事に伺います。

A 上田清司 知事

平成23年度から開始した「埼玉発世界行き」奨学生制度により、今年度も271人の奨学生が決定し、3年間で延べ800人を海外に出すことができました。
国も埼玉県を参考にしたのか奨学金の支給対象者を増やすようになりました。来年度から、給付型の奨学金のうち、1年以内の短期派遣を現在の3倍を超える約3万2千人以上に増やす計画を立てたそうであります。
ある意味では、埼玉県が日本の留学支援制度を変える起爆剤になったと考えられます。
「埼玉発世界行き」奨学生の制度では、学位や修士などを取得するまでの最大4年間支援する学位取得コースと、1年程度の短期留学を支援するコース、基本的には2通りに分けております。
これまでも、学位取得コース、短期留学を支援するコース、いずれも選考に当たって、留学の成果をどう埼玉県に還元するかというのは、かなり注意をしてまいりました。
まず、留学の支援には2通りの考え方があるかと思います。
科学や技術、音楽などの分野はさまざまありますが、その分野で第一人者を目指す留学の支援と、地域や企業を活性化する上で欠かせないグローバル人材の底上げを図る留学の支援であります。
一例を挙げると、埼玉の偉人、本多静六博士は、東京山林学校を首席で卒業後、さらに林学を学ぶため、22歳のときドイツのドレスデン、その後ミュンヘンに留学をされました。
そして、ドイツ人でも4年かかるといわれる博士号をわずか2年で取得されて、日本初の林学博士になっておられます。
その留学の成果は、日比谷公園や大宮公園のような西洋庭園だけではなくて、明治神宮の森のような日本古来の植生にかなった造園にも生かされておりますし、また、本多静六博士は、鉄道の防雪林も手掛けて、東北の鉄道の乗客の安全と運行の正確さにも貢献された方でもございます。
こうした一定レベル以上にある若者が、経営学修士も含め、修士課程や博士課程に進んで、その道の第一人者になっていくというような留学のコースを、ご指摘のように一層充実させることがあるかと思います。
2つ目はグローバル人材の底上げを図るための支援であります。
7月1日にオープンしたグローバル人材育成センター埼玉は、若者の留学を支援し、留学を経験した若者を真のグローバル人材に育て、就職にしっかり結びつけることを目的としております。
どうかすると県内企業よりも県外の大手、有名企業に目線がいきがちなところを、県内企業や国際的な機関でのインターンシップ、世界でグローバル人材として活躍するための研修の場を提供して、県内の関係のところにも目線を向けさせるための仕掛けをしております。
そして10月1日からは、総仕上げとして、就職支援のための無料職業紹介も開始します。
県内企業などから寄せられていますグローバル人材に対する求人状況を見ながら、県産業界の活性化につながるような「埼玉発世界行き」奨学生を選考するという視点もあわせていきたいと考えております。

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。

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議会事務局 政策調査課  

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 議事堂1階

ファックス:048-830-4923

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