トップページ > 埼玉県議会トップ > 定例会・臨時会 > 定例会概要 > 平成25年9月定例会 > 9月30日(月曜日) > 藤澤慎也(刷) > 平成25年9月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文 (藤澤慎也議員)
ここから本文です。
ページ番号:11374
掲載日:2019年6月3日
Q 藤澤慎也議員(刷新の会)
IT情報技術の進化で、私たちのあらゆる行動が記録され、ビッグデータとして蓄積されるようになりました。そして、データ処理技術が進み、整理分析が容易になることによってさまざまな活用が期待されており、注目をされております。ビッグデータ事業の市場は、2020年には1兆円規模に達する見込みと言われています。昨年7月に、政府は電子行政オープンデータ戦略を策定、本年6月に世界最先端IT国家創造宣言を閣議決定し、公共データの民間開放とともに、ビッグデータの利活用を促進するための制度の見直しや成長分野での活用促進を行うこととしております。
本県では、ホンダのカーナビデータを活用して事故対策を実施しています。実際に、事故の減少だけでなく、急ブレーキの回数が減少するといった効果も出ていると伺っております。この取り組みは、先進的な自治体のビッグデータの活用方法として全国的に注目を集めています。ほかに、NTTドコモのデータを帰宅困難者対策に活用しています。また、富山市では行政が自ら持つデータを地理情報システム上に展開することにより、効率の良い施設配置につなげるなどさまざまな施策立案に活用しています。ほかに、国交省などは一部のインフラ施設にセンサーを設けて、集めたビッグデータをリアルタイムで分析して、起きた異常を検知するだけでなく予測しようとする試みも進めています。
このように、ビッグデータの活用により行政課題に対する新たな解決方法を得ることや、リアルタイムに県民のニーズやトレンドをつかむことによって、より効率の良い政策決定が行えるなど、行政サービスの向上が期待をされています。また、公共データを民間に提供することにより、行政課題や社会問題の解決に民間の力をより一層活用することにもつながり、さらに官民それぞれのデータをオープンにして活用していくことで新ビジネスの創出も期待できるのではないでしょうか。当面はビッグデータ活用の環境整備が必要であり、プライバシー情報の取り扱いなどの課題はありますが、今後もこれまでの取り組みのように積極的にデータ活用に取り組むことは必要と考えます。
そこで、県としてビッグデータの活用についてどのようにお考えか、そして多くの期待のある公共データの公開、オープンデータを今後本県としてはどのように進めていくのか、企画財政部長にお伺いをいたします。
A 中野 晃 企画財政部長
ビッグデータの活用は、IT技術の進歩によってさまざまな種類の膨大なデータを収集・分析できるようになったことから、今までになかったサービスの提供や行政課題を解決するツールとして期待されております。
本県では、すでに民間企業と連携してビッグデータを活用し道路整備や防災対策に取り組んでおりますが、この取り組み以外にも医療、福祉、農業、まちづくりなどさまざまな分野での活用が考えられます。
また、国においても、レセプト・健診情報等のビッグデータを活用して病気の予防に役立てる取り組みや、道路・橋梁等にセンサーを設置して社会インフラを管理するという取り組みを進めようとしています。
このように、ビッグデータの活用には新たな価値を創造する大きな可能性があります。
県といたしましても、ビッグデータを積極的に施策に活用していきたいと考えております。
次に、オープンデータへの取り組みでございます。
これまで、公共データの多くは紙ベースで提供してまいりました。
これからは、公共データを2次利用しやすい電子データの形で公開することで、さまざまなデータを組み合わせた活用が可能となり、民間企業による新たな事業やサービスの提供につながると考えております。
民間事業者からは、県に提出された各種開業届や廃業届の情報、地質に関するデータの2次利用しやすい形での公開を望む声があります。
このようなことから、本年8月、庁内にオープンデータの活用を検討するワーキンググループを設置し、公開できる公共データのリスト作りを進めております。
今後、個人情報の保護に十分配慮し、公共データの公開拡大に努めてまいります。
お問い合わせ
より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください