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掲載日:2019年6月3日
Q 藤澤慎也議員(刷新の会)
先の6月定例会の一般質問において、わが会派の中屋敷議員がご提案したベビーカー鑑賞会については、ファミリー鑑賞会として早速企画、実現をしていただきました。参加者の反響も良く、ぜひとも今後も続けていただければと思います。また、子ども向け体験プログラムの実施や施設整備など、ホスピタリティ、おもてなしの心を持ってさまざまな取り組みを行っていく旨をお答えいただきました。その後、県民の方から、こうした取り組みをぜひともさらに高めてほしい、県民目線のおもてなしをさらにという声がわが会派に届きました。
例えば夜間開館。現在、県立近代美術館の開館時間は10時から17時30分で、17時までの入館となっておりますが、都内の美術館では20時頃まで開館している施設も少なくはありません。曜日、季節限定といったところもありますが、仕事帰りに非日常の場が提供でき、気分転換、ストレス解消の一助となるのではないかとのご提案です。
また、移動美術館の開催というご提案もありました。交通の便等により、なかなか美術館に行くことができない県民の皆さまにすばらしい作品を見ていただく機会を提供するとともに、より多くの方々に県立近代美術館をPRでき、来館のきっかけづくりの良い機会ともなります。作品の管理、経費等の問題はあるかと思いますが、美術館ならびにその収蔵品は県民の財産であり、できるだけ等しく活用できるようにとの思いもあるようです。この移動美術館につきましては、現在行われている施設の大規模改修工事に伴う休館期間中の取り組みとして行われており、今後も何らかの形で継続をしていただきたいと思います。
今回のご提案は、県立近代美術館を思えばこそ、そして美術館スタッフのご尽力とともに、こうしたお声や思いが多く集まれば集まるほど美術館がより良く、より多くの方々に足を運んでいただけるようになり、ホスピタリティ、心からのおもてなしをより多くの方々に提供することができるのではないでしょうか。そのためには、まずニーズの把握が必要です。来館者アンケート等によるリサーチや美術館サポーターの方々のお声や思いを伺うなど、なぜ来たのか、どうすれば来るのか、そして何を求めているのか、足を運んでもらう工夫につながります。内部の関係者の知恵だけでなく、外部の知恵も必要と考えます。そして、より多くの方々にお声をいただくためにも、県立近代美術館の取り組み等を知っていただくことも重要です。
先日、特別委員会の視察で訪問した島根県の足立美術館では、営業部を置き、旅行会社等に営業活動を行っていると伺いました。すばらしい作品や庭園があるから来館者がある、増えるというわけではなく、今に至るまでの努力があってこそ今があると伺いました。もちろん、財団法人と県営との運営に違いはあると思いますが、PRの一つの考え方であると思います。
例えば、定年を迎え、地域に戻ってきている営業経験者のご協力をいただく、また、美術館サポーターの方々のご近所に展覧会のご案内配布やポスター掲示のお願いをしていただくこともできるかもしれません。もちろんツイッターやフェイスブック、SNS等の活用等、さまざまな情報発信を試みることが大切であると思います。より多くの県民、県外からのお客さまに埼玉県のおもてなしを提供できる場所として、リニューアルオープンする県立近代美術館がどのように今後取り組んでいくのか、さきの県民の方からのご提案を含め、教育長のご所見をお伺いいたします。
また、これらの取り組みは県立近代美術館に限ったことばかりでなく、博物館等、県内の各施設でも実施できる取り組みであると考えます。ほかの施設での取り組みについても教育長にご所見をお伺いいたします。
A 関根郁夫 教育長
まず、「リニューアルオープン後の取り組み」についてでございます。
議員のお話にあります「ファミリー鑑賞会」につきましては、リニューアルオープン後も引き続き実施してまいります。
次に、「夜間開館」についてです。
夜間開館については、平成9年度から毎週金曜日に実施していましたが、利用者数の減少に伴い、平成22年度に終了いたしました。
平成24年度に実施した「草間彌生(くさまやよい)」企画展では、多くの方々にご覧いただくため、月曜の休館日もオープンしました。
今後とも、休館日の対応を含め、開館時間の弾力的な対応に努めてまいります。
次に、「移動美術館の開催」についてです。
近代美術館では、これまでも各市町村主催の展示会等に、美術作品の貸し出しを行っています。
今回の改修工事に伴う休館に当たっては、和光市と連携して移動美術展を行います。
リニューアルオープン後は、広く県民の方々に美術作品を楽しんでいただけるよう可能な限り工夫してまいります。
次に、「ニーズの把握」についてです。
今後は、来館者に限らず、広く県民ニーズを把握するため、県政サポーターを対象としたアンケート調査などを実施してまいります。
次に、「美術館のPR」についてです。
現在、近代美術館では、ツイッターなどの新しいサービスを活用した情報提供にも力を入れています。
また、今年度から県の学芸員データバンクの一環として、学芸員のプロフィールや業績を紹介するなど、学芸員の顔が見える美術館作りを進めています。
学芸員の個性や魅力をより身近に感じていただき、県民の方々が利用しやすい美術館として、積極的にPRに努めてまいります。
次に、「博物館等、県内の各施設では、どのように取り組むのか」についてです。
博物館などの社会教育施設におきましても、日頃から利用者の声を聞き、各施設の特色を生かしながら、ホスピタリティの視点を企画展示や利用者サービスに反映していくことが大切でございます。
例えば、川の博物館では、荒川の源流から河口まで1,000分の1に縮尺した「荒川大模型」があります。
普段は手に触れることはできませんが、平成24年度には目の不自由な方々を対象に、手で触れて体験していただく企画を実施しました。
今後とも県民のニーズを的確に捉え、積極的にPRに努めるとともに、職員が互いに知恵を出し合いながら、ホスピタリティの向上により一層努めてまいります。
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