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掲載日:2019年6月3日

平成25年9月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文 (藤澤慎也議員)

シラコバトの保護について

Q 藤澤慎也議員(刷新の会

皆さまご存じのシラコバト、昭和31年に「越ヶ谷のシラコバト」として国の天然記念物に指定され、昭和40年に県民の鳥に指定されました。各地で人気のコバトンのモデルにもなっております。越谷市では、昭和63年に市の鳥に指定されました。また、童謡「はとぽっぽ」はシラコバトの鳴き声をモチーフにしたと言われております。現在、こども動物自然公園、大宮公園小動物園、智光山公園子ども動物園、そして越谷市のキャンベルタウン野鳥の森でシラコバトを飼育しております。
さて、そのシラコバトですが、近年生息地域の縮小、生息数の減少が懸念されております。明治時代に銃による狩猟が解禁され、生息数が漸減しました。しかし、越谷では御猟場が設けられているため、場で増え続け、ひと頃には鷹狩りの鷹のえさとして1,500羽以上捕らえられていたという記録があります。そして、戦後以降、乱獲、生息環境破壊で激減した時期もありましたが、天然記念物指定などにより徐々に増加し、1960年から61年の調査では約160羽、1968年には約580羽、1970年には約1千羽と記録があります。
しかし、平成23年に公表された日本野鳥の会の平成20年の個体数調査報告によると、埼玉県内にて繁殖期46羽、越冬期68羽と大変減少していることが示されました。
これを受け、本県では改めて平成24年度に生息数調査をしました。結果、繁殖期には24羽、越冬期には76羽が確認され、今回の調査結果からもシラコバトの県内生息数が減ってきていることが明らかになりました。ちなみに、今回の調査にて地元越谷市では確認できなかったことは大変残念であります。
生息数減少の原因として、畜産農家の減少に伴い、主なえさ場であった畜舎が減ったことや、鳥インフルエンザ対策で野鳥が入りにくい畜舎構造になってきたほか、猛禽類に襲われていることなどが考えられるとのことです。今回の調査結果を踏まえて、シラコバトに関係する専門家、動物園、行政機関等によるシラコバト保護対策検討会議が設置され、今後野生における行動圏および生息・採餌環境の調査を行い、生息可能域、生息区域内の保全対策や動物園での保護増殖を進めていくと伺っております。
上田知事も、本年4月30日の定例会見で、非常に減ってきている、学者や動物園の飼育担当者らと保護政策を考えなければならないところまで追い込まれたと、本格的な保護に乗り出す考えを示しております。本県のシラコバトが絶滅してしまっては、コバトンも忍びないに違いありません。ここは、ぜひ保護に向けて目撃情報などを集めるために、一人でも多くの県民に興味関心を持っていただき、県東部地域だけでなく、県全体で保護繁殖に努め、シラコバトを絶滅の危機から救わなければなりません。
そこで、ピンチをチャンスに変える、県民の鳥シラコバトがクローズアップされる大チャンスと思います。例えば、シラコバトを県内の学校等で保護飼育することにより、子どもたちや県民の皆さまに県民の鳥シラコバトへの興味関心を持ってもらい、郷土意識を高めるきっかけとしてはどうでしょうか。また、シラコバトの保護を訴えるコバトンを全国にPRすれば、かわいさだけでなく、シラコバトなどの天然記念物の保護を訴えるゆるキャラとして貴重な存在となるのではないでしょうか。シラコバトの保護について、どのように進めていくのか、また、どのように県民の皆さまに興味関心を持ってもらうのか、コバトンの活用等、このピンチをどのように生かしていくのかを含め、環境部長にお伺いをいたします。

A 畠山真一 環境部長

まず、シラコバトの保護をどのように進めていくかについて、でございます。
平成24年度に県が実施した生息状況調査で、野外での生息が最も確認をしやすい冬の調査で76羽まで減少していることがわかりました。
そこで、昨年12月に専門家による保護対策検討会議を立ち上げ、具体的な保護計画の策定に向けた検討を進めてまいりました。
まず今年度は、シラコバトがどのような環境で生息し、行動しているのか、何を主食としているかなどの調査を実施してまいります。
この調査の一環として、県のホームページやラジオ番組を通じて、県民の皆さまにも目撃情報の提供を広く呼び掛けています。
その結果、これまでに41件の貴重な目撃情報が寄せられています。
こうした調査を踏まえ、保護増殖の目標数や方法を定める保護計画を今年度中に取りまとめる予定です。
一方、東松山市のこども動物自然公園など県内4つの動物園において、現在91羽のシラコバトを飼育しております。
シラコバトは環境が整えば、繁殖が比較的容易であることが動物園で確かめられています。
将来的にシラコバトを野生に復帰させることも念頭において、動物園での保護増殖についてはしっかり進めてまいります。
次に、どのように県民の皆さまに興味、関心を持ってもらうかについて、でございます。
シラコバトを県内の学校等で保護、飼育するという議員からいただいたご提案につきましては、早速、教育委員会と協議してまいります。
また、動物園以外にも県施設などに展示箇所を設け、できるだけ多くの県民の皆さまに直接見ていただく機会を増やしてまいります。
コバトンを活用した取り組みとしては、コバトンとシラコバトを組合せたロゴマークを作成し、職員の名刺、環境関連の刊行物や事務用封筒に使用し、シラコバトの保護を広く呼び掛けてまいります。
その他、シラコバトを飼育している動物園と連携したイベントの開催、コバトンを先頭に「シラコバトファンクラブ」を結成するなど、多くのアイデアが出ています。多くの県民の皆さまにシラコバトを応援していただけるよう、さらに知恵をしぼってまいります。
コバトンにも頑張ってもらいまして、このピンチを県内の希少な動植物の保護への理解を広めていくチャンスにしていきたいと考えております。

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。

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議会事務局 政策調査課  

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 議事堂1階

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