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掲載日:2019年6月3日
Q 伊藤雅俊議員(自民)
最近の新聞をはじめとするメディアの記事で、川越、秩父という地名をよく見聞きするようになりました。川越では、東京メトロ副都心線を経由し東武東上線、東急東横線が相互乗り入れを行うことにより、川越─横浜間の往来が可能になりました。川越には、小江戸の別名があるように、今なお残っている江戸時代の歴史的な街並みが観光客を魅了しています。秩父は、西武の特急レッドアロー号に乗れば池袋から80分の距離にあり、秩父鉄道では今なおSLが運行しています。長瀞や羊山公園などをはじめとした豊かな自然が広がり、アニメ「あの日見た花の名前を僕たちはまだ知らない。」とのコラボレーション企画では、若者に対しても各都市の様子がPRできるような工夫がされていると思います。
しかし、インターネット検索サイトgooの調べによると、埼玉県は、不名誉なことに、夏休み、冬休み旅行に行きたいランキングでともに最下位となっています。埼玉の観光を盛り上げるためには、まだまだ努力と工夫が必要と言えます。特に、県内の子供たちに魅力を知ってもらう必要があるのではないかと考えています。少子高齢化で子どもの人数が減っているのは事実ですが、その少ない子どもたちにさえも埼玉の良さが浸透しないとなると、将来的には本当の意味で埼玉在住の東京都民になってしまうのではないでしょうか。
そこで提案したいのが、社会科見学における地域密着型コースの促進です。子供たちが身の回りのことを直接知る方法として、小中学校には生活科見学、社会科見学、林間・臨海学校、修学旅行といった校外学習の取り組みがあります。校外学習は、教室の中での学習よりも、教室から外に出て見学、体験によって理解を深めることで、関心を高めることが期待される事象に対して実施されるものです。
中学校の社会科では、生徒自身が暮らす地域についての授業が行われています。小学校までの体験的な活動は減少しますが、社会への貢献、参加を目的に、緑化活動や職場体験なども行われています。地域密着型とは、これらの活動をできる限り県内で行うという意味です。
メリットは、大きく分けて三つあります。
一つ目のメリットは、コストの削減です。無理に遠出しなくても、埼玉県内で魅力ある場所に子供たちを案内することで、子供たちの疲労を減らすことができますし、遠方では目的地の個数が限定されることになっても、地域密着型なら同じ予算で多くの観光地、史跡、工場や自然のある場所に赴くことが可能になります。子供たちに多くの学習機会を提供できることになることで、多くの魅力を知ってもらう狙いがあります。
二つ目のメリットは、県内の交通機関にお金が落ちるということです。先ほど例に挙げた西武鉄道や秩父鉄道などをはじめ、県内各地のさまざまな交通機関に少なからず貢献ができると思います。
三つ目のメリットは、郷土意識を育むということです。子供たちの中には、教員の方々たちが想像する以上の成果を持って帰ってくる子もいます。学校での活動を通じて多くの魅力を知った子供たちが、地域の文化や自然にさらに関心を持ち、その関心が家族に広がれば県内旅行者数の増加にもつながり、埼玉県民という意識の低下も防げるのではないでしょうか。
より魅力ある校外学習を実施していくために、地域密着型コースに向けての取り組みを積極的に進めていくべきであると考えますが、教育長にお伺いをいたします。
A 関根郁夫 教育長
小・中学校における教育活動を、できる限り県内で実施していくことは、子どもたちの郷土意識を育む上で大切であると考えております。
例えば、現在、小学校では、各学年の社会科の学習内容を深めるため、消防署や商業施設など身近な施設を利用して、調査や見学などの体験的な活動を行っています。
また、中学校では、地域の事業所などの協力を得ながら、勤労観・職業観を育む職場体験活動を行っています。
これらの校外学習に積極的に取り組む中で、地域の人々や文化、自然などに触れ合い、地域に対する子供たちの関心が高められ、郷土意識が育まれるものと考えております。
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