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掲載日:2019年6月3日
Q 権守幸男議員(公明)
人は働き、社会に貢献していく中に生きがいを見出していきます。当然、障がい者の方々も働くことで経済的自立を目指し、生きがいを感じながら社会に貢献したいという思いがあります。しかし、働く意欲があり、さまざまな可能性を持ちながらも働くための環境や機会に恵まれず、能力を十分に発揮できない障がい者も数多くいます。また、これまで障がい者就労施設では、残念ながら国や地方公共団体との契約が少ない状況にありました。
そこで、本年4月1日より施行された、国等による障がい者就労施設等からの物品等の調達の推進等に関する法律いわゆる障害者優先調達推進法は、国や地方公共団体等が率先して障がい者就労施設等からの物品等の調達を推進することで、障がい者の就労機会の増大と工賃向上を目指しております。この制度は、先ほど述べた障がい者の方々の強い思いを実現するためにも大変重要な制度ですので、その具体化に向け、6月定例会のわが党の蒲生議員の質問に続き、今定例会でも質問をさせていただきます。
6月定例会で知事は、「保健所などの清掃業務が発注可能となり、具体的な手続きを進めている。また、全部局に対して制度の周知を徹底し、発注可能なものをさらに洗い出したい」と、全庁的な立場から積極的に取り組むとの答弁をされております。
そこで、まず、現時点での障がい者就労施設に対する県の具体的な発注状況について、福祉部長に伺います。また、発注についてはどのような点に配慮したのか。さらに、この制度を推進していくには市町村の役割も大きいことから、市町村への拡大に向け県としてどのように働き掛けていくお考えでしょうか。
以上3点について、福祉部長に伺います。
A 鈴木豊彦 福祉部長
まず、現時点での障害者就労施設への県の具体的な発注状況についてでございます。
県では障害者優先調達推進法の施行に伴い、本年6月に庁内連絡会議を立ち上げ、全部局に対し障害者就労施設に発注可能な業務の洗い出しを依頼いたしました。
その結果、現在までのところ、金額にして約2,500万円と昨年度の3倍の額を発注することができました。
今年度、新たに発注したものといたしましては、上尾かしの木、熊谷、深谷はばたきの3つの特別支援学校の清掃業務、金額にして1,186万円、また、川口、狭山、本庄の3つの保健所の清掃業務304万円となっております。
そのほか、本年11月に開催する第37回全国育樹祭の記念品として木工製品5千個、また大宮けいりん感謝祭での配布用クッキー900袋なども発注をいたしました。
次に、発注に当たり配慮した点についてでございます。
障害者就労施設に仕事を発注するに当たっては、まず仕事の量を施設の対応能力に合わせることが重要でございます。
このため今回の発注に当たりましては、例えば清掃業務については、これまで複数の地域機関を一つの単位としていたものを一つの地域機関ごとに切り分けて発注することといたしました。
また、仕事量を適切に切り分けることができない場合には、共同受注方式を導入することで対応をいたしました。
例えば、特別支援学校のように清掃面積が大きい場合には、複数の施設で協力体制を構築し、共同で受注をしていただいております。
共同受注の実施に当たっては、施設の受注能力にバラツキがあるなど課題もありましたが、合同研修や綿密な打合せによりこれを乗り越えることができ、その結果2カ所の特別支援学校について、6カ所の施設による共同受注が実現できました。
次に、市町村への拡大に向け、県としてどのように働き掛けていくのかについてでございます。
まずは、県の発注例を検証し、その成果と留意点を具体的に紹介することにより、市町村の発注意識を喚起することが重要と考えます。
また、先進市町村の取り組みの状況や障害者就労施設が提供できるサービスの内容などについての情報提供を定期的に行うことも必要でございます。
今後ともこうした取り組みを積極的に進めることにより、市町村での発注がさらに拡大していくよう、しっかりと働き掛けてまいります。
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