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ページ番号:11473

掲載日:2019年6月3日

平成25年9月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文 (柿沼トミ子議員)

八ッ場ダムの早期完成について

Q 柿沼トミ子議員(自民

八ッ場ダムの建設につきましては、国土交通大臣から知事に対して、工期の4年間延長に関わる意見の照会がなされ、本議会に議決を求める議案が付議されております。
八ッ場ダムは、治水、利水の両面から見て早期の完成が望まれます。特に治水の重要性を考えるとき、私は、関東地方や東北地方に甚大な被害をもたらしたカスリーン台風の教訓を思い起こします。
カスリーン台風は、私が生まれた年の昭和22年9月の月に発生をいたしました。私の地元旧大利根町では、9月15日夜半に堤防が亀裂を始め、翌16日の午前零時過ぎには、大音響とともに約340メートルにわたり決壊をいたしました。濁流は、現在の中川と江戸川に挟まれた地域を南に流下しながら、19日には東京都下の金町、柴又、小岩井付近まで水没し、死者は1,100人にも上りました。大規模な破堤の現場は、現在、カスリーン公園として整備され、碑文には、われわれはこの国土に住む限り、治水をおろそかにしてはならないとの言葉が刻まれ、地元の電柱に当時の浸水の深さを表示することで、被害の大きさと備えることの大切さを今に伝えております。現在、同じように利根川堤防が決壊すれば、その被害想定額は34兆円を超えると言われており、国家の基盤を揺るがしかねません。1都5県にまたがる利根川の治水の重要性は誠に大きなものであります。
また、利水の点から見ますと、利根川では、ここ2年連続して取水制限が行われております。特に、この夏の降雨量は大変少なく、上流の8つのダムの貯水量は、一番少ないときで貯水率が45パーセントと、平均の貯水量と比べ約6割弱という状況でした。幸い大規模な取水制限には至らず、県民生活への大きな影響は回避されましたが、八ッ場ダムが完成すれば、渇水に悩まされることもなくなるものと考えます。
私は、先日、現場を見てまいりました。八ッ場ダムの湖畔を見下ろす場所に道の駅がオープンし、旅館の移転も進んでおりました。先祖代々受け継いできた土地からの移転を余儀なくされた地元の方々も、ダムを観光資源として活用しようと完成を心待ちにしております。ダムの地元である長野原町の高山欣也町長さんからも、「下流の皆さまの力強いご支援をお願いします」との切実な言葉も託されてまいりました。
八ッ場ダムが一日も早く完成することは、長きにわたり埼玉県民の悲願でもあります。国においては、徹底したコスト縮減等により県の財政負担を増やさないようにするとともに、計画より一日でも早く八ッ場ダムを完成させるよう、最大限の努力を払うべきであると考えます。そこで、八ッ場ダムの早期完成に向けての知事のご決意をお伺い申し上げます。

A 上田清司 知事

まず、「八ッ場ダムの早期完成に向けて」のお尋ねでございます。
最近の日本列島の気候は異常と言ってもいいくらい、いつどこで豪雨が発生するか分からないような事態になっております。
利根川がカスリーン台風で決壊した場所は土手の高さが標高20メートル、川底が10メートルでございます。
東部エリアで一番高い市が幸手市で7メートル、春日部市で4メートル、そして草加市は2メートルというような状況でございますので、こういった地形から考えれば洪水によって利根川が決壊すれば利根川流域の住民とそして県東部の流域の住民の生命と財産が極めて危険である、そういう可能性があるということは重々承知の通りでございます。
また、利根川上流の奥利根流域には矢木沢ダムをはじめいくつか小さなダムがございます。神流川流域には下久保ダムがありますが、吾妻川流域にはこのような大規模な洪水調節施設がございません。
八ッ場ダムの洪水調節容量は利根川上流ダム群の中で最大であります。
八ッ場ダムが完成することによって利根川上流にバランス良くダムが配置されて、上流域のどの場所で大雨が降っても、いくらかこうしたところで支えることができるようになります。
また、利根川水系では本年7月24日から9月6日までの45日間、10パーセントの取水制限が行われました。
利根川水系の取水制限は平成になってから8回目で、だいたい3年に1回のペースで渇水になっておりますのでそういう意味ではダムの必要性というものは充分認識していただけるものだと思っております。
埼玉県が八ッ場ダム建設に参加することを前提に取水してます暫定水利権は県営水道全体の水利権量の3割を占めております。
暫定水利権は渇水時には安定水利権をもつ県・市町村よりも取水制限を多くしなければならないという立場にありますので、そういう意味でも八ッ場ダムが完成すれば暫定水利権から安定水利権に変わるという意味でも、埼玉県民のより安定的な暮らしが確実になっていくものだと思っております。
このように八ッ場ダムは治水、利水を含めた危機管理上の観点からも極めて重要だという認識に立っております。
長年にわたり苦労されたダムの地元の方々の思いを真摯に受け止め、今後とも1都5県で連携して八ッ場ダムの早期完成を国に対して強く求めていきたいと思っております。

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。

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