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掲載日:2019年6月3日
Q 本木 茂議員(自民)
入間川は、奥武蔵の大持山に源を発し、飯能市、入間市、狭山市を流れ、川越市で荒川に合流しており、その延長は約67キロメートルで、荒川の支流では最も長い川であります。この入間川では、現在、川のまるごと再生プロジェクトによって、農業用の取水堰(ぜき)に魚道整備が進められています。川のまるごと再生プロジェクトは、水辺再生100プランで進めてきたスポット的な整備から、一つの川を上流から下流まで丸ごと再生するというコンセプトにより進めています。この意味で、入間川の魚道整備は、川を遡上(そじょう)する習性を持つアユなどの生息環境の保全に大変意義のあるプロジェクトであると考えています。
私の地元である狭山市においても、上奥富堰、田島屋堰、笹井堰の3カ所の農業用取水堰があります。これらの堰は、農業生産に大きな役割を果たしている一方で、魚道が設置されていなかったり、魚道が設置されていても河床低下により機能しておらず、魚類の生息域を分断する施設となっています。このため、下流から上流まで一体的につなぎ、魚類が遡上しやすい形式の魚道を早急に設置する必要があると考えます。県では、入間川の魚道の整備を下流から順次進めると聞いておりますが、狭山市内の魚道整備の見通しとその整備手法について、農林部長にお伺いをいたします。
A高山次郎農林部長
入間川の魚道整備につきましては、川のまるごと再生プロジェクトの一つとして、平成24年度から川越市内で3つ、狭山市内で3つの農業用取水堰で設置を進めております。
お尋ねの狭山市内の3つの堰の魚道につきましては、県、市、土地改良区、環境団体、地域住民の方々などで構成するワーキングチームを組織して検討しているところです。
具体的には、魚道の形式についてでございますが、3つの堰は、堰ごとにその構造や段差の状況が違いますことから、アユの遡上が最も効率的に行われるよう専門家の意見もお聞きしながら設計を進めております。
下流部の上奥富堰と中流部の田島屋堰の魚道は、堰の上流から下流の河床に向かって扇を広げたような形の構造といたしました。
登り口を扇形にしたことで、どの方向からもアユが遡上しやすいという特長がございまして、外観は山間部にございます棚田を連想させます。
また、上流部の笹井堰につきましては既存の階段式の魚道がありますが、河床低下が進んでおりまして、その機能が充分に発揮されておりません。
河床(かしょう)低下した場所につきましては新たな魚道を造り段差を解消させ、さらに既存の魚道についても、アユが遡上しやすい形に改修する予定でございます。
平成24年度、川越市内にある最下流の菅間堰の魚道整備に着手しておりまして、他の2つの堰の魚道を含め平成25年度中に完成をいたします。
狭山市内にある3つの堰の魚道につきましては、平成26年度から着手し平成27年度までに完成させる、そういう計画になっておりますので、これを鋭意進めてまいります。
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