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掲載日:2021年10月21日

令和3年9月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(諸井真英議員)

県立高校のエアコン設置は誰がするべきなのか

Q   諸井真英 議員(自民)

埼玉県では、昨年度までに県立高校の普通教室では99.9%の教室にエアコン設置が完了をしております。しかし一方、理科室、音楽室などの特別教室では59.3%の設置率となっております。つまり特別教室の4割はエアコン設置がされていない、そういう状況であります。しかし、特別教室においても日々授業が行われているのは、普通教室と変わりがありません。また、放課後は多くの文化部の活動場所にもなっており、使用頻度は普通教室同様に高いということが言えると思います。
例を挙げますと、本県を代表する進学校である県立浦和高校では、普通教室30室には4年前にエアコンが設置されましたが、特別教室25室にはいまだエアコン設置がされておらず、保護者、生徒はもちろん教職員も早期のエアコン設置を望んでいると伺っております。
近年の日本の夏、とりわけ本県の夏の猛暑は、国内有数のものであることは御承知のことだと思います。公立高校ですから過度に快適にする必要まではないとしても、熱中症にならない程度に室温を下げ、安全にかつ授業に集中して取り組めるような環境づくりが求められていると、そのように感じております。
そして、もう一つの問題は、県立高校におけるエアコン設置は、エアコン本体、そして設置のための工事料、さらに設置後の電気料金などが保護者負担であるということです。小中学校のエアコンに関しては、設置に係る経費、電気料などは全て公費で賄われますが、高校は義務教育ではないという理由で、埼玉県ではエアコン関連の経費は全て保護者負担というふうになっております。
先ほど例を挙げた浦和高校では年7,200円、熊谷高校では年9,600円というふうになっておりまして、仮に特別教室にエアコンを設置した場合に、現状ですと保護者の負担は更に増えることは確実ですが、果たしてこれがあるべき姿なのかと考えますと、公立高校のエアコン経費はやはり公費で持つべきではないかなというふうに考えます。
そこで、お伺いいたします。
1点目、県立高校エアコン経費は本来は県が負担するべきではないでしょうか。
2点目、和式トイレの改修、あるいは特別支援学校の整備など学校関係で予算がかかる問題はほかにもあるということは承知をしておりますけれども、エアコン設置の優先順位についてどう考えているのか。また、その理由について。
以上2点、大野知事にお伺いいたします。
3点目、また他県では本県同様エアコン経費の負担は保護者がしているのか、県や行政が負担しているところはないのか、教育長にその現状についてお伺いいたします。

A 大野元裕 知事

県立高校のエアコン経費の負担を保護者に負わせている現状について、本来は県が負担するべきではないかについてでございます。
議員お話しの県立高校のエアコンの設置につきましては、平成17年度から順次整備が進められております。
整備開始当初は、全国的に県立高校での公費によるエアコンの設置事例は少なく、また高校は義務教育でないため、国による補助制度もないことなどから、設置費用等につきましては保護者負担とさせていただいたものでございます。
しかし、近年は他県においても公費負担での設置が増加をしてきており、また最近の夏場の暑さを考えると、やはり学校設置者である県が負担することが望ましいと考えております。
次に、エアコン設置の優先順位についてどう考えるのか、またその理由についてでございます。
県立高校へのエアコンの設置は、生徒の教育環境の改善にとって特別支援学校の整備などと同じく重要であると考えております。
県立高校のエアコンの経費全般について保護者の皆様に御負担をいただいていることについては、心苦しく思っております。
しかしながら、知的障害特別支援学校は、現在既に過密状態が続いており、また今後も児童生徒数の増加が見込まれていることから、早急な対応が必要であるため、現時点においては特別支援学校の整備などを優先せざるを得ないものと考えております。
教育委員会には、優先すべき課題が一段落し、エアコンの整備に必要な財源の見通しが立つ段階になり次第、速やかに着手できるよう、整備手法などについて幅広く検討を続けるよう依頼をしております。

A 高田直芳 教育長

他県では本県同様エアコン経費の負担は保護者がしているのか、県や行政が負担しているところはないのかについてでございます。
関東近県のエアコンの経費の負担状況を申し上げますと、制度導入時においては、東京都以外は本県と同様に保護者負担で整備されております。
その後、公費負担への移行が進み、現在では普通教室については本県と茨城県を除く1都4県が公費負担、茨城県については「県立学校授業料等徴収条例」に基づき、「空調設備使用料」として全日制課程の場合、年額2,400円を保護者から徴収しております。
特別教室については東京都と神奈川県が公費負担、本県も含めたそれ以外の5県については公費負担と保護者負担が混在しております。
教育委員会としては、まずは特別支援学校の整備など喫緊の課題に取り組み、財源の目途が立ちしだい速やかにエアコンの整備に着手できるよう、しっかりと準備を進めてまいります。

 

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。
  • 氏名の一部にJIS規格第1・第2水準にない文字がある場合、第1・第2水準の漢字で表記しています。 

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郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 議事堂1階

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