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掲載日:2022年3月30日

令和4年2月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(松坂喜浩議員)

地方創生と移住促進、空き家対策について

Q  松坂喜浩 議員(県民)

新型コロナウイルス流行前の2014年から2019年は、ほぼ一貫して転入者の増加が続き、毎年7万から8万人の転入超過で推移しておりました。しかし、総務省が1月28日に公表した2021年の人口移動報告によりますと、これは東京都の場合ではありますけれども、転入者が転出者を上回る転入超過、これが大幅に減少しました。
集計によりますと、2021年に東京都に転入者した人は、2020年度比で1万2,763人減の42万167人。一方、都外に転出した人は1万2,929人増の41万4,734人となり、差引き5,433人の転入超過とのことでありました。前年より2万5,692人減り、外国人を含める方法に変更した2014年以降の最小を更新し、東京一極集中が更に鈍くなってきました。新型コロナウイルス感染拡大で場所を問わず働けるテレワークが普及したことなどを背景に、東京居住を避ける人が増えてきた影響と見られます。
そのような状況の中で、転入超過が全国で最も大きかった市町村は、何と埼玉県のさいたま市が一番でございました。次いで横浜市となっていて、神奈川、埼玉、千葉3県では転入超過を増やしていますが、その要因である若い世代の地方移住への関心の高まりを捉え、子育て世代の移住を推進するため、地方においても安心して子育てできる環境を整えていくことが重要であります。
埼玉県は、県内9市町村と連携し人口減少が進む地域への移住を促進するため、対象地域を中小企業等に就職した方、対象地域に起業した方に移住支援金を支給する制度を実施しております。昨年4月からの移住後もテレワークで現在の仕事を続ける方、専門的人材制度を通して就業した方、市町村から関係人口と認められた方への支援に加え、令和4年度からは18歳未満の子供を帯同した場合、従来の支給額に30万円の加算を考えているとのことであります。まず、実績ではありますけれども、令和元年度は4件、令和2年度は1件、令和3年度は途中ですが26件であります。
また、令和2年度の決算審査では、「移住総合支援事業の実績から実際に移住に結び付いた件数の把握はされているのか」と問いに、「技術的に難しいことやプライバシーに配慮していることから実際には把握していない」ということでございました。「住むなら埼玉」移住サポートセンターに493人の方が相談され、実際に移住に結び付いた件数が15人であったとのことですが、果たして事業効果が出ているのかは疑問なところがあります。
そのような実情から移住政策を更に推進する上で、企画財政部、農林部で実施している移住政策につきまして部局を越えて一本化し、より成果が出せるようにしていただきたいと考えますが、大野知事に見解をお伺いいたします。
また、第2期埼玉県まち・ひと・しごと創生総合戦略における移住促進について、各市町村の情報や魅力を一元化して発信するなど本県への移住につなげるための支援を行うとしておりますが、県としてもう一歩踏み込んだ具体的な支援をしていかないと成果が出てこないかと考えますが、知事に見解をお伺いします。
さらに、県内でも西北部においては高齢化や過疎化の進展により、地域社会の維持に深刻な影響が生じてきております。また、地域活性化の観点からも農村整備や定住の促進に資するとし、国は優良田園住宅の建設の促進に関する法律、国土交通省と農林水産省の共管法でありますけれども、平成10年4月10日に公布し、同7月15日に施行されました。
私は、昨年の予算特別委員会の総括質疑にて、農ある暮らしを求める移住希望者が増える中で、農地の取得ができないなど課題も多く、市町村も苦慮しており、そのような状況の改善について大野知事に見解をお伺いしたところ、農地付き住宅につきましては、飯能市で優良田園住宅制度を活用した取組があり、移住実績もある。また、農ある暮らしが実現できるよう、市町村に対し市民農園の開設や農地付き住宅制度の活用などについて助言や優良事例などを紹介、支援を行っていくとのことでございました。
この優良田園住宅制度は、地域の活性化や移住を促進して定住人口を増やす取組として活用できるのではないかと考えています。この制度の事業主体は市町村となっていますが、県としてこの制度の活用についてどう考えているのか、都市整備部長に見解をお伺いいたします。
また、移住促進と切り離せないのが空き家活用になってくるかと思います。埼玉県内の空き家について、平成30年住宅土地統計調査によると、県内の住宅約338万戸のうち約34万6,000戸が空き家となっております。平成25年調査時点と比べ、空き家の戸数は約9,000戸、空き家率は0.7ポイントそれぞれ減少しておりますけれども、利用目的のない空き家は徐々に増加してきております。
私の地元の東松山市でも、相続等により住宅の所有者となり、管理や活用方法について悩まれている方も多く、特に年数がたった空き家の管理不全が問題となっていて、事前の対策が有効と考え、昨年末から自治会長さんが中心となり調査を行っていますし、私にも相談が寄せられています。その相談によりますと、取壊しは別として、空き家を活用したいという方は、居住したい、売却したい、賃貸したいの3例が挙げられていますが、その先の対応において市町村単独で支援することの難しさを感じております。
新年度予算案にも計上されております空き家対策の促進でありますが、県がワンストップで対応できる窓口を設置することによりまして、更に有効な空き家対策となることを期待いたしますけれども、都市整備部長の見解をお伺いいたします。

A   大野元裕 知事

移住政策の部局を超えた一本化についてでございます。
議員お話しのとおり、直近の総務省の調査では、東京都の転入超過数は前年から大きく減少しましたが、本県は転入超過数が大幅に増加いたしました。
都内に比べ自然が豊かで家賃も安く、交通の便が極めて高い本県が、コロナ禍におけるゆとりある暮らし、新しい働き方に適した地であることが浸透してきたと考えます。
一方、令和2年国勢調査によると、圏央道以北を中心に38市町村で前回調査から人口が減少しています。
そこに新たに人を呼び込み、地域の活力を維持するため、県では移住促進に力を入れているところであります。
議員御指摘の「住むなら埼玉」移住サポートセンターは、開設当時と比較して年間相談者数が1.6倍になるなど着実に実績を伸ばしております。
同センターでは、企画財政部と農林部が連携して移住セミナーを開催しているほか、イベントへの出展による情報提供や農林部の「農ある暮らし」などの情報を一元的に提供をしています。
移住希望者が知りたい情報は、住まいや仕事など多岐にわたるため、これらのニーズに的確に対応しながら移住を促進するには、庁内の各部局が連携して取り組むことが必要です。
県では、住宅や就職、就農など各分野の担当課を構成員として「埼玉県への移住等促進関係庁内連絡会議」を設置し、各部門が連携して移住施策に取り組んでいるところであります。
今後も庁内各課でワンチームとなって更なる移住促進に取り組んでまいります。
次に、県として、もう一歩踏み込んだ支援をすべきについてでございます。
県では、これまでホームページや移住相談窓口において、移住関連情報を、きめ細かに提供するよう努めてまいりました。
一方、内閣府の調査では、移住希望者が重視していることの一つとして、「移住先での人間関係や地域コミュニティへの円滑な加入」が挙げられています。
実際に県内に移住された方に話を伺うと、先輩移住者に、移住する際の悩み事を相談したり、地域のことをいろいろ聞けたりしたことが、移住の決め手になったとのことでありました。
そこで、これまでの行政による支援情報などに加え、人と人とのつながりを重視した情報提供に力を入れております。
具体的には、令和3年度の移住プロモーションにおいて、SNSによる情報発信力の高い先輩移住者を中心に御協力をいただき、都内での移住促進イベントや、移住セミナーなどを開催いたしました。
移住希望者が県の移住促進イベントなどに参加した後に、先輩移住者のSNSをフォローすることで、埼玉での暮らし方に関する身近な情報を、イベントの後でも継続的に収集していただくことができます。
さらに、こうした発信力のある先輩移住者が、継続的に移住希望者への対談相手となってもらえるような仕組みとして「先輩移住者ネットワーク」を構築しております。
今後も行政からの情報提供とあわせて、移住の決め手となるような、生きた情報を提供することで、本県への更なる移住促進につなげてまいります。

A 村田暁俊 都市整備部長

まず、優良田園住宅制度の活用についてでございます。
優良田園住宅の制度は、豊かな自然環境の中で健康的でゆとりある生活を送りたいとのニーズに応えられるよう、農山村地域などで優良な住宅の建設を後押しするものとして創設をされました。
制度の活用に当たり、市町村は、住宅の建設が適当と認める土地の区域や、地域材の活用など個性豊かな地域づくりに必要な事項を基本方針として策定することとされており、県内では飯能市と川口市の2市が定めております。
飯能市では家庭菜園など農業を実感していただく「農のある暮らし飯能住まい」に取り組み、移住や定住、地域の活性化につなげており、これまでに57件の住宅建設計画を認定し、うち28件が県外からの移住となっております。
令和3年8月に県が開催をした市町村移住・定住担当者会議において飯能市に御報告をいただきましたが、市では、制度の活用に加え農業に関する講習会や就農支援などのフォローアップ体制を充実させています。
優良田園住宅の制度を地域独自の取組に生かすことは、移住を希望する人を呼び込み、その後の定住を促し、地域の活性につながるものと考えます。
県といたしましては、地域の実情を踏まえ制度を御活用いただけるよう、今後、市町村から相談があった場合は、開発許可など関連する制度との調整が円滑に進むよう支援してまいります。
次に、県が空き家対策のワンストップ窓口を設置することについてでございます。
県では、平成26年に、全ての市町村、関係団体及び県で構成する「埼玉県空き家対策連絡会議」を設置し、「空き家にしない」「空き家をつかう」「空き家をこわす」の3本柱で、空き家対策に取り組んでまいりました。
具体的に対策のメニューを申し上げますと、「空き家にしない」予防の面では、司法書士や行政書士を講師派遣する「相続おしかけ講座」がございます。
また、「空き家をつかう」、すなわち管理と活用に関しましては、気軽に不動産業者へ相談できる「空き家の持ち主応援隊」や、市町村が空き家の情報を紹介する「空き家バンク」などを実施しております。
その一方で、空き家問題の一義的な窓口となる市町村では、建設、環境、防犯などの部門の職員が兼務をしていることも多く、幅広い相談への対応に苦慮されており、それぞれのメニューも十分には活用しきれていない状況にございます。
そこで、県では、来年度、空き家対策連絡会議の中に、専門的な知識や経験を持つ「空き家コーディネーター」を新たに配置し、空き家相談の総合窓口としての活用を予定しております。
空き家の相談については、まずは空き家コーディネーターがお受けし、相談内容に応じて、助言・提案をしたり、各種専門家へ繋ぐなど、相談の解決を目指します。
さらに、空き家所有者と活用希望者とのマッチングを図るなど、これまでにない空き家対策の体制を整えたいと存じます。
これにより、相談対応に苦慮する市町村の負担を軽減し、空き家対策をさらに前進させるとともに、「住むなら埼玉」移住サポートセンターなどとも連携し、県内への移住促進にも寄与してまいります。

 

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。
  • 氏名の一部にJIS規格第1・第2水準にない文字がある場合、第1・第2水準の漢字で表記しています。 

お問い合わせ

議会事務局 政策調査課 広報担当

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 議事堂1階

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