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掲載日:2024年3月8日
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1.特色
麻薬として知られる薬物は、アヘン・ヘロイン・モルヒネなどである。ケシから採取される「アヘン」に含まれる「モルヒネ」を抽出して、科学的合成により作られたものが「ヘロイン」で、ドイツの製薬会社が咳止め薬として発売し、アメリカで一番多く使用されている乱用薬物である。
鎮痛、麻酔作用がモルヒネの4~8倍強いヘロインを、水に溶かして静脈注射すると、最初は意味もなく幸せな気分を味わうが、その後は気怠い感覚や悪心、嘔吐などの症状が始まる。また1度でも乱用するとすぐに耐性ができ、日増しに薬が効かなくなるため、乱用量が急激に増える。
習慣性が強く、精神的にも身体的にも依存が強い。特に身体的依存である禁断症状は、どの乱用薬物より激しい苦痛が伴う。まず、何ともいえない倦怠感と、ジットリとした冷たい汗が出て、しだいに筋肉に激痛が走り、関節がきしむように感じる。その痛みは、骨がバラバラになるかと思うほどで、激しい悪寒が襲う。皮膚には鳥肌がたち、震えが起こり、そのうえ下痢を繰り返すというのも特徴である。
この症状が続くと、意識も定まらず朦朧とした状態になる。さらにこの末期的な禁断症状がカラダに完全に定着してしまい、自分の手の指にかみつく、壁や床に自分のカラダを打ち付けるなどの自害行為が始まったり、体中を小さな虫がはい回るような不気味な感覚に襲われる。
これらの症状が断続的に繰り返されると、多くの人は精神に異常を来し、錯乱状態となる。これは、入院しても治癒することなく精神障害として残ってしまう。
2.俗称
ブラック・タール、ビッグ・エイチ、ヘロ、シュガー、ボーイ、ブラザー、ホワイトスタッフ、チャイナホワイト、スリーナイン など
ケシの花 |
ヘロイン |
あへん |
ヘロインとあへんの画像は、警察庁広報室に許可をいただき、『けいさつのまど No.132(特集号)』から転載しています。
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