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掲載日:2021年10月6日

平成30年9月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(土屋惠一議員)

最近の豪雨被害の軽減に向けた雨水対策について

Q   土屋惠一   議員(自民)

昭和51年から平成28年にかけての気象統計データによる解析では、1時間に50ミリ以上の非常に激しい雨は30年前の約1.3倍に増加し、猛烈な雨と言われる時間降雨80ミリ以上の雨は約1.7倍に増加してきていると言われています。また、IPCC、気候変動に関する政府間パネルによる降水量予測では、長期的には地上気温の世界平均上昇とともに降水量が増加することはほぼ確実とされています。全国的に見ても、記憶に新しいところでは西日本における平成最悪と言われる平成30年7月の豪雨、昨年の平成29年では九州北部豪雨や台風21号による大雨など、その被害の状況を目の当たりにして、自然の脅威をまざまざと痛感したところであります。
埼玉県においても、地域によっては内水滞留や浸水被害が発生しており、その軽減に向けた対策は立ち止まることなく出し続けることが肝心であり、地域や市町村はもとより国・県が連携して英知を結集し、対策を進め続け、安心・安全の礎を築いていかなければならないと考えています。
そのため気象庁においては、平成30年6月5日から従来の約10倍の速度で気象計算のプログラムを処理する新しいスーパーコンピュータの運用を始め、詳細な雨の予測が15時間先まで可能になり、台風の影響や集中豪雨が発生する可能性を早い段階で把握でき、かつ降水分布を予測する降水短時間予報の予報時間を現行の6時間先から15時間先まで可能にしています。
埼玉県においても、平成29年の10月22日から23日にかけて東海及び関東地方の各地に豪雨被害をもたらした台風21号の豪雨により、県内被害を教訓とした軽減策や、それ以前から計画的な対策として川越市、ふじみ野市を流れる新河岸川周辺の渋井水門の増設に向けた取組や、川崎橋から江川流域都市下水路合流点までの堤防の管理用道路拡幅工事など、迅速かつ計画的な対策が必要となります。
このような状況の中、ふじみ野市においては台風21号の影響による豪雨では、特にふじみ野市と川越市の行政境に位置する江川流域都市下水路と新河岸川の接続地点周辺の元福岡地域において、床上浸水208件、床下浸水66件の被害が発生し、ふじみ野市全体としては床上浸水233件、床下浸水91件、川越市内においても床上浸水246件、床下浸水234件などが発生し、中でも江川流域都市下水路の下流部となる寺尾地区では床上浸水238件、床下浸水188件の被害が発生しました。
今後このような被害を生じないよう、ふじみ野市と川越市が連携して内水滞留による浸水被害の原因及び今後の内水対策に関わる検証を行うため、川越市台風第21号内水浸水検証委員会を設置、検証が行われ、このほど平成30年8月1日に答申がなされたと伺っています。
そこで、ふじみ野市を流れる福岡江川や砂川堀など雨水幹線の最終的な放流河川、新河岸川を管理する埼玉県として、市、県又は国が協力してできる対策がないか、更に河川分野の効果的な対策として享受できるものはないかという観点から質問します。
1点目、ふじみ野市内を流れる福岡江川、砂川堀雨水幹線及び江川流域都市下水路からそれぞれ新河岸川へ流入していますが、今後もゲリラ豪雨などの多発により、雨水などの流入量は増加していくことが想定されます。雨水等は最終的に受け入れる新河岸川においても流入量が増加されるため、施設が必要で、渋井水門の増設などが計画されていると思いますが、整備スケジュールや整備の完成後にはどのような効果を見込んでいるのか、県土整備部長にお伺いいたします。
2点目として、埼玉県として一般家庭に対し戸別に雨水浸透ますを設置し、普及促進を図っていることは個別の施策としては大切で、必要であると認識しています。しかしながら、大規模な雨水調整池などの流出抑制対策による河川への流入に時間差を持たせることは、河川の水位上昇の抑制や洪水防止、また低地への浸水被害の軽減などに効果があると考えられます。
そこで、市町村と連携して大規模な雨水調整池を整備していくことができないか、また、補助金などで支援することで整備を推進していくことは考えられないか、併せてお伺いいたします。

A   西成秀幸   県土整備部長

まず、渋井水門増設の整備スケジュールと整備効果についてでございます。
平成29年の台風21号の豪雨により、一級河川新河岸川に合流する江川流域都市下水路が溢れ、大規模な浸水被害が発生いたしました。
この浸水被害解消のために、地元市による江川流域都市下水路での対策と併せて、新河岸川を管理する県として、新河岸川放水路の渋井水門を増設することとしました。
整備スケジュールにつきましては、非出水期となる平成30年11月に、水門の本体工事やゲートの製作に着手する予定です。
引き続き、残る管理橋や護岸などの関連する施設の工事を進め、平成32年度末の完成を目指し、鋭意取り組んでまいります。
整備効果につきましては、洪水時の新河岸川の水位上昇を抑制し、都市下水路などからの排水を受け入れやすくすることで、流域の浸水被害を軽減するものです。
次に、市町村と連携した大規模な雨水調整池の整備や補助金などの支援についてでございます。
新河岸川流域では、河川整備と併せ、県と地元市で分担して学校や公園への雨水貯留浸透施設の整備や、既存住宅への雨水浸透ますの設置を行う流出抑制対策を進めております。
これまでに、目標対策量57.6万立方メートルの内、54.2万立方メートルが対策済みで、94%の整備率となっており、概ね完成しております。
一方、この流域では、河川管理者である県とふじみ野市をはじめとした6市の下水道事業者と、それぞれ河川・下水道事業調整協議会を設置し、連携を図りながら事業を進めているところです。
この協議会の中で、大規模な雨水調整池の整備への支援も含めた、内水被害の軽減策について下水道事業者である地元市とともに、検討してまいります。

 

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。

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