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掲載日:2023年7月14日

令和5年6月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(鈴木まさひろ議員)

アンガーマネジメントの推進について-学校教育における導入について-

Q 鈴木まさひろ 議員(自民)

アンガーマネジメントとは、人間にとって自然な感情である怒りと上手に付き合い、適切にコントロールする力を身に付けることを目的とした心理トレーニング方法です。
人が社会で生きる上では、時に些細なことでいらいらしたり、怒りや衝動性を抑え切れず、人間関係に支障を来し、場合によっては取り返しのつかない結果や影響をもたらすこともあります。古代ギリシャで数学と哲学を極めた学者ピタゴラスも、「怒りは無謀をもって始まり、後悔をもって終わる」との格言を残しました。怒りは単なる負の感情にとどまらず、対人関係を壊し、人の健康をむしばみ、幸福感を遠ざけます。アンガーマネジメントを身に付けると、柔軟に物事を考え、自分と異なる価値観に寛容になり、他者と良好な人間関係を築きやすくなります。
その手法について具体例を挙げますと、まず、怒りを鎮める6秒ルール。怒りの気持ちは海岸に打ち寄せる波のようなもので、一時的に高まっても、その強い衝動の多くは僅かな時間で収まる性質があります。また、6秒を数えている間にその怒りを点数化することも、怒りを客観視できるため効果的とされます。
本県においても、感情を適切にコントロールし社会性を育む学びは、学校教育をはじめとして建設的意図を持った様々な取組の中で実践がなされてきているものと認識していますが、改めて、そうした一連の取組を整理し、より主体的にアンガーマネジメントを推進することが大切であると考えます。この技術を学ぶことで教育分野においては、いじめや問題行動の防止につながり、また、保護者や教員にとっても指導力の向上や体罰・虐待の防止へと寄与していくことが期待されます。
そこで、アンガーマネジメントの意義、有効性、学校教育における導入に関する御見解を教育長に伺います。

 

A 日吉亨 教育長

アンガーマネジメントは、怒りをコントロールするためのトレーニング方法であり、他者との良好な人間関係を築くために、この手法を身に付けることは意義あることと考えます。
また、怒りの感情をコントロールする手法を学ぶことで、自分の感情に冷静に向き合うことができるといった効果もあるものと考えられます。
学校教育におきましても、他者への理解を深め、社会性を育むため、児童生徒がアンガーマネジメントなどの人間関係づくりの手法を身に付けていくことは、他者と良好な人間関係を築いていく上で、重要な観点です。
そのため、これまでも、児童生徒には、道徳の授業などにおいて、自分と他人の考えを比べ、自らの考えを深めたり、相手の意見を尊重し合意形成を図ったりすることを通じて、人間関係づくりについて学ぶ機会を設けております。
これらの学びを進めていく中で、児童生徒の実情や発達段階に応じてアンガーマネジメントなどの考え方も取り入れながら、児童生徒が感情をコントロールする力を身に付けられるよう努めてまいります。
また、教職員に対しては、主に体罰等の防止に向け、「不祥事防止研修プログラム」において 、アンガーマネジメントの手法を項目の一つに取り上げ、すべての教職員が学校内で研修を受けることとしております。
さらに、教員の初任者研修におきましても、人間関係づくりのための ソーシャルスキルトレーニングを実施し、その中で怒りや感情を抑制し冷静な指導を行うための演習を行っております。
県といたしましては、今後とも、各学校において、児童生徒同士や教員と児童生徒のよりよい人間関係の構築を図るため、アンガーマネジメントなどのスキルトレーニングの有効な活用に努めてまいります。

 

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。
  • 氏名の一部にJIS規格第1・第2水準にない文字がある場合、第1・第2水準の漢字で表記しています。 

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