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With You さいたま > 講座・イベント > 講座終了報告 > 令和7年度 > 講演会「女性の貧困-中高年シングル女性の実情から-」

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ページ番号:272951

掲載日:2025年9月26日

講演会「女性の貧困-中高年シングル女性の実情から-」

令和7年度 女性リーダー応援講座 -あなたの行動が地域を変える!- 第3回講座を兼ねます。

日時

令和7年7月26日 (土曜日)13時30分から15時30分まで

場所 当センター セミナー室
参加者

会場 38人  動画視聴 141人

内容

大矢さよ子さん大矢さんが代表を務める「わくわくシニアシングルズ」が実施した生活状況実態調査、さまざまなデータや事例をもとに、中高年シングル女性が直面する経済的困難や老後の生活困窮の実態を解説していただきました。

ご自身の経験や団体設立の経緯を交え、女性への支援が若年女性や母子家庭に偏り、子どものいない女性、子育てが終わった女性の貧困は自己責任として支援枠に入らずに取り残される現状を指摘されました。

女性の貧困問題は、非正規雇用者や自営業者の不安定な収入、低貯蓄、低年金、重い住居費などが要因である。この問題の背景には、性別役割分担に基づくジェンダー不平等社会が続いていることと、夫に扶養される家族を基準とした社会保障・税制制度の継続がある。令和6年に困難女性支援法が施行され前進したが、問題は山積しているとのことでした。

若年期からの不安定な雇用や低賃金が中高年期に貧困として顕在化する。中高年期の貧困対策が高齢期の貧困予防につながる。限定的、部分的な国の支援に抗うには女性の連携が必要であり、女性は、女性の自立のために各世代に共通した課題を見つけて、世代を横断してつながらなくては厳しい状況になってしまうと締めくられました。

講師:大矢  さよ子 さん(わくわくシニアシングルズ代表)

1950年生まれ。20代から30代は民間会社で働き長女出産、子育てを両立させるも次女妊娠を機に退職し、専業主婦になる。
40代で離婚。子ども2人を育てる。1998年から母子家庭団体にかかわり、理事などを務める。
2015年に中高年シングル女性の集まりである「わくわくシニアシングルズ」を設立、代表を現在まで務める。
著書「Q&A実務家が知っておくべき社会保障」(共著 日本加除出版 2014)
「シニアシングルズ女たちの知恵と縁」(共同編集 大月書店 2018)

参加者の声

  • 貧困問題において、中高年単身女性がクローズアップされておらず、その実情を明らかにすべく団体を設立され活動されている講師に敬服する。法的位置付けが不在であったり、厚労省の相談員研修から中年女性が対象者として抜け落ちたりしていることを知り、政策対象として切り捨てられるという深刻な問題として認識した。ジェンダー意識が根強いと思う。その構造を改善する教育を切望する。(20代・男性)
  • せっかく困難女性支援法ができたのに、そこからも引き続き取りこぼされるのかとむなしい気持ちになりましたが、声をあげ続けることが大切だと思った。(40代・回答しない)
  • とても分かりやすく、詳しい調査結果などを見ることができ、充実した時間になりました。(40代・女性)
  • 女性の収入や年金が少ないのは能力がないのではなく、子どもを産めば産むほど損をする構造になっていると思った。低収入のひとり親の年金を考えるべきだ。第三号を廃止してしまっては、子どもを産む人がますます減ってしまうと思う。子どもを産んだ人には、それなりの年金を保障すべきだ。(50代・女性)
  • 貧困の実情からどのように改善するか、働きかけるかの具体例をもっと知りたかった。(60代・女性)
  • 家族単位で仕組みがつくられているのは、政治の問題だ。社会の意識が変わっていかないと問題はないものとされてしまうと思う。政治と経済の分野に女性が多くならないと変わらない。いつもここに来てしまう。(70代・女性)