トップページ > くらし・環境 > 消費生活 > 行政処分・指導情報 > 景品表示法のページ(不当表示の処分指導・啓発について) > 令和元年度大学・高校との連携による不当表示広告調査結果について
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掲載日:2022年4月7日
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埼玉県内において、不当景品類及び不当表示防止法(昭和37年法律第134号。以下「景品表示法」という。)に違反する表示・広告等に対する監視を強化するため、大学、高校と連携して精度の高い効果的な調査を実施し、違反事業者に対する是正指導を行う。
また、調査を通じて次代を担う大学生、高校生が不当表示等に関する正しい知識を得ることにより、消費者被害の未然防止を図る。
雑誌、インターネット及び新聞折込チラシ等の媒体における商品・サービス広告のうち不当と思われる表示について、学生・生徒の視点から広く情報を収集し、違反広告の実態を明らかにする。
今年度の調査は、県内高等学校6校及び県内1大学の協力を得て実施した。
(1)高等学校(6校)
さいたま市立浦和高等学校
埼玉県立大宮南高等学校
埼玉県立桶川西高等学校
埼玉県立川越西高等学校
埼玉県立所沢北高等学校
昌平高等学校
(2) 県内大学(1大学)
城西大学薬学部医療栄養学科
城西大学は食品表示に限定。
高校は特定の商品類の指定なし。
(1)雑誌(週刊誌、ファッション誌、情報紙等)の掲載広告
(2)新聞紙上の掲載広告
(3)新聞折り込みチラシ(調査学生・生徒の自宅のチラシ)
(4)フリーペーパーやミニコミ誌の掲載広告
(5)インターネットの広告(メールマガジン等の広告を含む)
(6)スマートフォンの広告(メールマガジン、情報発信アプリ等の広告を含む)
(7)店頭の広告
令和元年7月から令和2年1月
説明会や調査等については次のとおり実施した。
(1)高校
実施日 |
項目 |
内容 |
4月18日 県高校教育指導課 5月22日 所沢北高校 5月23日 市立浦和高校 5月24日 川越西高校 6月14日 大宮南高校 6月17日 昌平高校 6月21日桶川西高校 |
調査趣旨説明・事前打ち合わせ
|
学校への調査の趣旨説明 (場所)各高校等 学校長への調査協力依頼 |
7月11日 昌平高校 9月24日、25日、26日 所沢北高校 11月21日 大宮南高校 12月19日 桶川西高校
|
生徒向けガイダンス 川越西高校、市立浦和高校は、教員によるガイダンスを実施。 |
不当表示とは何か、調査方法等を説明後、生徒の意見発表 (場所)各高校
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7月~1月 |
調査実施 |
不当表示と思われる広告の調査・収集を実施 調査書作成 |
8月~1月
|
調査書提出 学校報告書提出 |
|
(2) 大学
実施日 |
項目 |
内容 |
6月28日城西大学 |
調査趣旨説明・事前打合せ |
今年度の調査方法についての説明 講義やガイダンスの内容について 打ち合わせ |
7月18日城西大学 |
学生ガイダンス
|
景品表示法の趣旨、不当表示とは何か、調査方法等を説明後、学生の意見発表 (場所)大学キャンパス |
7月~9月 |
調査実施 |
不当表示と思われる広告の調査・収集を実施 調査書作成 |
9月 |
調査書提出 |
|
高校生1,359名(6校)、大学生105名(1大学)の計1,551名から1,464件の調査報告書の提出を受けた。
高校名 |
報告書提出者数 |
報告件数 |
市立浦和高校 |
342 |
342 |
大宮南高校 |
359 |
359 |
桶川西高校 |
127 |
127 |
川越西高校 |
152 |
152 |
所沢北高校 |
358 |
358 |
昌平高校 |
21 |
21 |
城西大学 |
105 |
105 |
計 |
1,464 |
1,464 |
報告があった1,464件を掲載された媒体別に集計したところ、スマートフォンの広告が548件と最も多く4割以上を占めた。次いでインターネット広告が507件、新聞広告が250件、折込チラシが71件の順となっている。
1,464件のうち不当表示のおそれがあると思われるものは計407件であり、そのうちインターネット及びスマートフォンによるものが254件と62.4%を占めている。
広告媒体 |
報告件数 |
不当表示のおそれがあると思われる件数 |
スマートフォン |
548 |
129 |
インターネット |
507 |
125 |
新聞 |
250 |
98 |
折込チラシ |
71 |
26 |
雑誌 |
39 |
14 |
店頭 |
19 |
4 |
フリーペーパー |
9 |
3 |
その他 |
21 |
8 |
計 |
1,464 |
407 |
報告があった1,464件を商品・サービス別に集計したところ、ダイエット関係が635件と最も多く43.4%を占めた。次いで美容関係255件、健康関係224件の順となっている。
不当表示と思われる407件の内訳は、美容関係が126件であり、続いてダイエット関係104件、健康関係85件の順となっている。こうした分野の不当表示のおそれがある広告が若者の身近に非常に多くあることがうかがわれる。
商品・サービス分類 |
報告件数 |
不当表示のおそれがあると思われる件数 |
ダイエット関係 |
635 |
104 |
美容関係 |
255 |
126 |
健康関係 |
224 |
85 |
一般食品関係※ |
45 |
16 |
開運関係 |
38 |
12 |
家電関係 |
29 |
3 |
学力関係 |
23 |
8 |
伸長関係 |
16 |
4 |
ゲーム関係 |
15 |
2 |
豊胸関係 |
6 |
2 |
寝具関係 |
5 |
2 |
不動産関係 |
1 |
0 |
その他 |
172 |
43 |
計 |
1,464 |
407 |
※ダイエット、美容、健康関係の食品を除く
報告があった1,464件を事業者別に集計したところ、同一商品の報告の重複により、407事業者となった。407事業者のうち、不当表示のおそれがあると思われるものは計208事業者であった。
報告のあった表示事例のうち、主な違反のおそれのある事例と学生・生徒の指摘事項については、次のとおりである。
商品分類 |
表示事例 |
指摘事項 |
ダイエット |
「高カロリー食を1日何食食べても、摂取したカロリーを0kcalに変える。」 |
こういった効果がある場合、何らかの副作用が考えられるが、副作用について何も記載がないことが信じられない。 |
美容 |
「高級化粧品でも消えなかったクッキリほうれい線が、たった2週間でピント消えちゃいました!」 |
ほうれい線が2週間で消えてしまうということはあり得ないと思った。 |
健康 |
「食事前に1カプセル飲むだけで、糖質・脂質の吸収を抑えてくれる。」 |
飲むだけでそのような効果が得られるとは思えない。 |
開運 |
「今、成すべきことを教えてくれる石」 |
石をつけただけでこんな効果が得られるとは思えない。 |
学力 |
「最短1週間で英語がペラペラに!」 |
「英語がペラペラ」とは抽象的な表現なので、自分が思うように英語が話せるようになるのか不明。 |
その他 |
「リピート率94%(満足度)」 |
定期購入の商品で、2回目の受け取りが必須なのでリピート率が高くなるのは当たり前である。 |
令和元年度不当表示広告調査結果報告書(PDF:3,518KB)
県では、報告があった1,464件を精査し、令和2年3月31日に1事業者に対して行政処分を行った。
また、25事業者に対して文書による行政指導を行った。
実際にガイダンスや授業で使用した「調査票」と資料です。
資料は、広告を見る上での注意点を1枚にまとめたものです。ホームページを御覧の方が本調査結果とあわせて御活用いただければ幸いです。
県では、不当表示広告調査に協力いただける高校・大学を募集しています。
詳しくは、事業者指導担当(電話048-830-2934)までお問い合わせください。
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