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掲載日:2021年10月11日

平成30年9月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(小川真一郎議員)

環境大気測定局データの活用について

Q   小川真一郎  議員(自民

先日、地元の方から、気象庁の観測施設が少ないので、埼玉県で観測施設を設置してはどうかという話があり、埼玉県の状況を確認いたしました。埼玉県では、環境大気測定局を県内82か所に設置して、測定結果をホームページ上にリアルタイムで提供しております。項目としては、最近話題となったPM2.5のほか、光化学スモッグの主な原因となる光化学オキシダント、自動車排ガスに含まれる窒素酸化物など人の健康に影響を与える物質のデータはもちろんのこと、気温、湿度、風向、風速もあります。
これらのデータは膨大なものであり、それが一覧表に整理されておりますが、県民が活用するには難しいものがあります。ネットではただ数字の羅列が表になっているだけでございます。この膨大なデータを24時間取り続けることによって私たちは安心して過ごすことができるわけで、私はこれを評価していますが、せっかくのデータが十分に活用されていないように感じます。
ホームページの掲載だけでなく、もっとたくさんの県民が活用することを考えるべきだと思います。例えば昨今、切実な問題となっております熱中症対策への活用です。今年の夏の埼玉県における熱中症による救急搬送は6,000人以上で全国4番目であり、昨年に比べて大幅に増加しております。そのうち13人もの尊い命が犠牲になられております。喫緊の対策が必要であると考えます。
このような状況の下、環境大気測定局の情報を分析して学校や家庭に提供することができれば、子供やお年寄りをはじめとする県民の命を守る有効な手だての一つとなります。また、熱中症対策だけではなく、農作物の霜害などにも応用することができるのではないかと考えます。
気象庁は県内8か所で気温や風速などの気象状況を測定しておりますが、環境大気測定局はその10倍以上の82か所あり、より詳細な分析や活用が可能であると思います。それらを最大限に活用して県民のために役立てるべきだと考えます。
そこで、環境大気測定局で測定しているデータの現在の活用状況と今後の在り方について、環境部長の所見を伺います。

A   加藤和男   環境部長

まず、環境大気測定局で測定しているデータの現在の活用状況についてでございます。
環境大気測定局は、大気汚染防止法に基づく施設で、光化学オキシダントやPM2.5など基準が定められている6項目の測定データにより大気汚染の状況を常時監視しております。
これらの濃度が一定の基準を超えて高くなると見込まれる際には、注意報や警報などを発令しておりますが、その発令に当たって、議員お話の風向、風速などのデータが活用されております。
発令された注意報は、市町村の防災行政無線で広報されるとともに、県のスマホアプリ「ポケットブックまいたま」やメールにより直接県民に配信されております。
また、ばい煙を排出する工場や事業場にも注意報の発令を通報し、光化学オキシダントの原因となるばい煙の排出量の削減を求めております。
環境大気測定局のデータは災害や事故発生の際の大気汚染の有無、あるいは程度の把握にも活用されております。
平成25年に越谷市内で発生した竜巻の被害においては、気象庁によるメカニズムの検証に、風向、風速のデータが活用されました。
平成29年に発生した三芳町の大規模な倉庫火災の際には、周辺の大気の汚染がないことを確認することに活用されております。
このほか、大規模開発や工場立地に当たり、開発事業者が行う環境影響評価や、研究者の学会論文、大学生の卒業研究の基礎資料としても活用されております。
このように、環境大気測定局のデータは、防災、産業、学術研究などの分野でも活用されております。
議員お話しの熱中症対策や霜害対策につきましては、環境省や気象庁が専用の機器を用いて予報を出し、市町村や農家に配信をしております。
熱中症に関しましては、熊谷市では環境省からの情報のほかに独自の情報も取り入れて住民に注意を喚起しております。
このような取組を参考に、環境省からのデータに加え、環境大気測定局のデータを活用して、住民への注意喚起の充実ができないか、市町村に対して情報提供や働きかけを行ってまいります。
次に、今後の在り方についてでございます。
気温、湿度、風向、風速などのデータが、より多くの県民に活用されることは、大変有意義であると考えております。
これらのデータは、現在ホームページ上に一覧表で掲載されておりますが、次回のシステム改修の際には、県民の方に、より活用していただけるよう、分かりやすい表示や操作方法について検討してまいります。
また、測定データには、これまで44年間の蓄積がございます。
将来的には、これらの蓄積データをAIで処理させることも含めて、より精度が高い注意報をこれまでより早く発令し、県民の健康に関する安心安全の確保に努めてまいります。

 

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。

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議会事務局 政策調査課 広報担当

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 議事堂1階

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