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掲載日:2021年10月11日

平成30年9月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(松澤   正議員)

高校生の中退防止と社会との接点の確保について

Q   松澤   正  議員(自民

埼玉県では、平成28年度、公立高校で1,521人の中途退学者が出ています。中途退学者数は平成17年度以降、一貫して減少傾向にあるということですが、これだけの生徒が高校から離れてしまうことは大きな問題です。今後も中途退学者を少しでも減らしていくことは喫緊の課題であると思います。
私は、ある高校の生徒や保護者とお話をする中で、このような話を聞きました。その生徒は1年生の単位は取れ、進級しましたが、人間関係がきっかけで学校に行きづらくなり、その結果、2年生になって昼夜が逆転してしまい、学校へ行けなくなったとのことです。学校も生徒に1日1時間でもいいから登校するような提案をしていましたが、結局行くことができない状態が続き、退学の道を選んだということです。
しかし、私はこのような生徒にこそ学校を退学するのではなく、今後について学校が保護者とともに生徒とじっくり考えていくことが必要であったのではないかと考えています。学校を退学してしまうと、生徒の相談相手は保護者のみとなってしまい、生徒の社会的自立の糸口がなかなか見えてこなくなってしまうのではないかと思うからです。
高校生が中途退学する理由、原因に目を向けますと、学校への不適応、学業不振、進路変更、あるいは家庭の事情や病気など様々であると聞いています。様々な困難を抱える生徒であっても、高校には自校の生徒として、学校がひとたび引き受けたからには安易に退学させることなく、しっかり学校に引き止め、社会的な自立に導くことが求められます。そのためには生徒に学校生活の目標を持たせながら、一人一人の状況に応じたきめの細かい丁寧な指導が必要です。学校に通いづらくなった生徒に対して、学校に登校できないなら退学ですねという通り一遍の対応ではなく、何とか生徒を卒業まで導くために様々な努力をしてもらいたいと思います。
そこで、教育長にお伺いいたします。実際の高校現場では中途退学の防止のため、生徒に対してどのような指導をしているのでしょうか。また、生徒が学校を退学することで、生徒の居場所がなくなるなど問題が生じるとも聞いています。やむなく退学する生徒に対しても、社会との接点を確保するような支援を行っているのでしょうか。

 

A   小松弥生   教育長

まず、「中退防止のための指導について」でございます。
様々な困難を抱える生徒に対しては、一人一人の実情に応じたきめ細やかな指導が重要でございます。
中途退学の原因は様々ですが、例えば学業不振が主な原因であれば、基礎学力を定着させるための補習等を実施しております。
また、生徒の自己有用感を高めるため、ボランティア活動や企業での就労体験、自然体験等に積極的に取り組んでいる学校もございます。
小さな成功体験を積み重ね、他者から認めてもらうことで自信をつけ、将来の進路実現に向けて学校生活に意義を見出せるような指導に努めております。
こうした取組の上でもなお退学を考える生徒に対しては、環境を変えるための転学や、今後についてじっくり考えるための休学制度の活用など、あらゆる可能性を検討し丁寧な指導を行っております。
この結果、本県では平成28年度の公立高校の中途退学率が1.2%まで下がり、全国平均を初めて下回りました。
中途退学率は、平成16年度には全国順位でワースト2位でしたが、28年度には良い方から13位となり、大幅に改善をされております。
次に、「退学する生徒と社会との接点を確保するような支援について」でございます。
高校が繰り返し丁寧な指導を行っても、議員お話しのとおり毎年1,500人程度の中途退学者が出ております。
やむを得ず学校を辞めたとしても、その生徒が居場所を失い社会的孤立に陥るようなことになってはいけないと思います。
そこで県では、中途退学の多い高校で、若者の自立支援機関である地域若者サポートステーションと連携した取組を展開しております。
中途退学防止のため、生徒を社会体験活動に参加させ、マナーやルールを習得するなど社会性を高める取組を行うとともに、万が一の退学後も、居場所を失うことがないようサポートステーションの支援活動につなげております。
今後も、将来ある高校生に希望や目的を持たせるとともに、退学した生徒も力強く自立に向けて歩んでいけるよう、サポートステーションと連携して、切れ目のない支援に取り組んでまいります。

 

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。

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