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掲載日:2021年10月11日

平成30年9月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(松澤   正議員)

未処分利益剰余金の活用について

Q   松澤   正  議員(自民

本県の流域下水道は、県内47の市町の公共下水道をつないで約540万人の家庭排水などを終末処理場で24時間365日、休むことなく処理しております。県民にとって重要なインフラであることは誰もが認めるところですが、一方で、施設の維持管理や設備投資にかかる費用は膨大であることが推察されます。
そこで、果たしてどれだけの経費がかかっているのか調べてみました。そうしたところ、汚水処理費などに直接かかる維持管理費だけでも、優に200億円を超えておりました。また、今年の2月議会で小島議員が流域下水道の設備の状況を取り上げています。下水道事業管理者からは、整備着手以来、半世紀にわたる累積投資額は約1兆2,300億円、資産残高は約5,200億円であるとの答弁を得ているところです。
これだけの施設を適切に稼働させていくために、当然のことながら健全な経営を維持していくことが欠かせません。そこで、流域下水道事業会計決算を確認してみますと、平成22年度の公営企業会計以降、毎年着実に黒字を計上していることが確認されたところです。その一方で、平成29年度決算において約91億円もの未処分利益が積み上がっていることも確認できました。
経営が順調に推移していることは結構なことです。しかし、この利益の原資のほとんどは流域関連市町からの維持管理負担金からなっております。私の地元の中川流域でも、過去の負担金単価の改定などにより、利益が積み上がっていると聞いております。
今後、人口減少が見込まれる中、施設の老朽化が進行することにより、修繕や改築にかかる経費が増加することが見込まれます。その結果、流域関連市町への負担が増えてしまうのではないかと危惧しております。市町が行う公共下水道事業の経営も厳しい状況に置かれております。このことは県としても十分認識していると思います。
そこで、市町の経営安定化に少しでも役立てるため、この利益を有効に活用すべきと考えますが、今後の対応方針について下水道事業管理者にお伺いします。

 

A   粟生田邦夫   下水道事業管理者

県の流域下水道における下水処理や施設の修繕等に要する維持管理費は、受益者である関連市町が負担しており、維持管理負担金の動向が関連公共下水道の経営に大きな影響を与えます。
今後、維持管理費は、老朽化に伴う修繕費の増加や労務費の上昇、来年10月に予定される消費税の増税などにより増加していくと見込まれます。
維持管理費の増加は単価に反映されますので、下水道事業を安定的に経営していくためには、維持管理費の増加を抑制していくことが肝要です。
このため、今後、平成30年度決算で純利益が生じ、未処分利益剰余金いわゆる累積黒字を計上している流域において、剰余金を維持管理費の抑制に充てる財務処理を導入することで全流域市町の合意を得たところです。
具体的には、中川など6流域が対象となると見込んでいますが、公営企業会計の積立金制度を活用し、剰余金のうち一定額を向こう5年間の維持管理費の一部に充てるため一括して積み立てます。
その後、5年間にわたり毎年度取り崩していくことで、その分維持管理費の増加を抑制する効果が生じます。
この積立金制度の活用は、流域関連市町に対し未処分利益剰余金を還元するとともに、関連市町の公共下水道事業の経営の安定化に資するものと考えています。

 

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。

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議会事務局 政策調査課 広報担当

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 議事堂1階

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