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掲載日:2022年2月28日

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学習塾  退会・特別講習のキャンセルで解約トラブルに

【事例1】
受験を控えている小学生の息子のために、学習塾の特別講習を契約した。費用は受講料、テキスト代等で総額8万円、契約期間は4週間、支払い済みである。ところが、急に都合が悪くなり、一度も受講することなく解約を申し出たが「規約のとおり一切返金しない」と言われた。
【事例2】
中学生の娘を学習塾に通わせているが「やめたい」と言い出した。退塾を申し出ると「辞める前月の15日までに申し出ないと、翌月分の月謝はいただくことになっています。規約に書いてあります」と言われた。

学習塾の解約で返金が無く困る女性のイラスト

 

学習塾は、長期間で高額な契約となる場合が多く、契約期間の途中で辞めたいとなった際に、解約料や返金でトラブルになるケースが見受けられます。
学習塾との契約で、契約期間が2か月を超え、契約金額が5万円を超える契約は、特定商取引法に定める「特定継続的役務提供」に該当し、概要書面・契約書面受領から8日間はクーリング・オフができます。クーリング・オフ期間が経過した場合は、「既に提供を受けているサービスの対価」と「解約料(法定金額)」の合計額を負担することで中途解約ができます。なお、既払金額が合計額を超えている場合は差額分の返還を求めることができます。また、テキスト等の「関連商品」についても、クーリング・オフや中途解約の対象になります。
月謝制の学習塾は1か月ごとの契約更新と捉えられ、基本的には「特定継続的役務提供」に該当しません。ただし、実態として2か月以上の契約である(例えば、契約書には1年契約とある)場合は、該当と判断される可能性があります。
「特定継続的役務提供」に該当しない場合は、原則、学習塾の規約に従うことになり、返金などに法的な規制はなく、当事者間で話し合うことになります。

消費者へのアドバイス

  1. 契約前に、契約期間にかかると思われる費用の総額(特別講習やテキスト、オプション、追加授業等とそれに伴う追加費用の有無)を確認しましょう。
  2. 規約・契約書は必ず確認しましょう。特に契約期間の途中で学習プランを変更する場合や、やめる場合を想定し、支払い又は返金がどうなるかを契約前に確認し、文書等に残しておくとよいでしょう。
  3. 消費者にとって、あまりにも不利な解約条件は無効になるケースがあります。

困った時には、お近くの消費生活センター等にご相談ください。
消費生活センターへのお電話は、消費者ホットライン「188」へお掛けください。

参考:特定商取引法ガイド「特定継続的役務提供」(別ウィンドウで開きます)(消費者庁)

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