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掲載日:2020年3月10日

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中古車購入契約のトラブル すぐキャンセルしたのに…

【事例】
買い替えを視野に入れて中古車販売店で今の車の下取り価格を査定してもらった。販売員からいろいろと説明を聞くうちに、すぐにでも買い替えたくなり、注文書(契約書)に必要事項を記載し、内金として1万円を支払った。家族に反対されたのでその日の内にキャンセルを申し出たが、価格の30%の解約料を請求された。
イラスト:中古車契約 

中古車購入契約について、すぐに解約を申し出たのに拒否された、高額な解約料を請求された、一部支払った金銭を返してもらえないといった相談が寄せられています。
自動車の購入契約にはクーリング・オフ制度の適用はないので、一方的な契約解除はできません。
契約成立前であれば、購入申し込みを撤回できます。ただし、申し込み以降の実費(車庫証明申請手続等)は支払う必要があります。契約成立後の解約については、原則、消費者・事業者双方の合意が必要となります。
契約成立日について、*JU中販連の自動車注文書標準約款(以下、標準約款)では(1)車の登録がなされた日(2)注文によって車両の修理・改造・架装に着手した日(3)車両の引き渡しが成された日のいずれかの最も早い日で契約成立となります。標準約款を使用しない、独自の規約を設けている事業者の場合は、その約款に書かれた条件の日、クレジット利用の場合はクレジット契約書に定められた日が契約成立日です。
また、注文書(契約書)とともに幾らか支払いを求められることがありますが、手付金、内金、申込金など名目によって契約成立可否(返金可否も)が変わってくるので、支払う前に事業者に確認が必要です。
ところで、消費者契約法では、消費者の利益を不当に害する条項は無効と定めています。約款に高額な解約料が設定されている場合は、「当該事業者に生ずべき平均的な損害の額を超えるもの(条項)は無効」としていますので、この法を根拠に減額交渉する余地があります。また、「お客様相談室に電話したら契約解除の上、違約金を請求する」などの不当な契約条項も無効となります。
*JU中販…一般社団法人日本中古自動車販売協会連合会

消費者へのアドバイス

  1. 契約を急かされても即決は控え、注文書(契約書)や約款をよく読み、契約成立時期、解約条件、解約料、保証制度などを必ず確認しましょう。
  2. 解約料に納得いかないような場合は、事業者に請求根拠(明細等)を求め、話し合いをしましょう。

困った時には、お近くの消費生活センター等に御相談ください。
消費生活センターへのお電話は、全国共通の電話番号「188」にお掛けください。

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