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掲載日:2023年5月2日

平成30年6月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(安藤友貴議員)

児童養護施設退所者の支援について

Q   安藤友貴議員(公明)

本県における児童養護施設の児童数は、1,246人であります。入所している児童への支援策は徐々に充実してきました。例えば、退所者への自立支援貸付事業は家賃及び生活費の貸付けを行っており、5年間就業継続すれば返済免除となり、ほとんどの方は返済しないで済みます。また、学費も公明党が訴えてきた返済不要の給付型奨学金も創設されています。さらに、住宅を借りるときなどの身元保証人に関しても、施設長などが保証人になれるシステムを構築しています。支援策の充実により、施設を退所した子供たちにとって明るい希望となることを祈っています。
では、実際どのような不安や悩みがあるのか。私は児童養護施設いわつきに入所している高校2年生、3年生から話を聞くことができました。最初はお互い緊張しましたが、時間がたつにつれて、いろんなお話が聞けました。今、不安や悩みはありますかと聞くと、施設退所後のことが一番不安ですとの答えで、進学か就職か迷っていますが、どちらにしてもお金はかかります。住むところも必要です。また、1人になるので、いざという時、相談できる方が身近にいないことも不安ですとのことでした。私から、先ほど述べた支援制度のお話をしたところ、少し不安が安らぎましたと笑顔で答えてくれました。入所している生徒のお話を聞いて感じた2点について質問します。
まず、1つ目は退所後の相談体制です。公明党県議団が質問したことを契機に、他県に先駆けて実現した進学者のための低額な住居提供や相談支援を行っている希望の家事業と、退所者支援の拠点となる退所児童等アフターケア事業所(愛称)クローバーハウスなどの相談体制が整えられてきました。平成29年の相談数は、希望の家で延べ192回、昨年7月に開設したクローバーハウスで延べ66回となっています。ただし、圧倒的に多いのは入所していた施設職員への相談です。お話の中で、余りよく知らない人にはなかなか相談しにくいと伺いました。退所後にアフターケア事業所、クローバーハウスで相談がしやすい環境づくりのため、施設入所時から事業所の支援員が入所児童との交流を早くから行っていくべきと考えますが、いかがでしょうか。
2点目は、入所中の子供たちへ退所した後の安心感を与えるために、各種の支援制度を早目に伝えていくことが大切です。平成26年度の全国データでは、高校卒業後に大学や専門学校などに進学する方が73.2%であったのに対して、昨年度の本県の児童養護施設退所後の大学等の進学率は82名中23名の約28%となっています。大学等への進学は、早い子であれば小学校高学年から目指しているとも言われています。返済不要の奨学金制度の創設など、日に日に支援が広がっています。退所後の様々な支援策を早い段階で子供たちに理解してもらい、少しでも不安を取り除き、進学も選択できる環境をつくっていくべきと考えますが、いかがでしょうか。
以上、福祉部長にお聞きします。

A   知久清志   福祉部長

まず、退所児童等アフターケア事業所で施設入所時から児童との交流を早くから行っていくべきについてでございます。
県では、平成29年7月に退所児童等アフターケア事業所を開設し、退所者の仕事や生活の中で抱える不安の相談などに応じております。
また、児童に対して、計画的なお金の使い方やネット犯罪の危険性など一人暮らしに必要な情報についてのセミナーを開催し、事業所を身近に感じてもらえるよう取り組んでいるところでございます。
さらに、今年度からは、事業所の支援員が県内22か所ある児童養護施設への訪問を始めました。
児童と事業所の支援員が顔の見える関係を築き、より一層、相談しやすい場所となるよう努めてまいります。
次に、退所後の支援策を早い段階で児童に理解してもらい、進学も選択できる環境を作っていくべきについてでございます。
県では、大学などへの進学者を支援するため、平成27年度から「希望の家」を県内4か所に順次設置し、低額な住まいの提供と併せて、家族や交友関係、将来への不安などの生活相談を行っております。
また、今年度から大学などへの進学を希望する高校生に対する支援として、塾の費用や受験料の補助制度を設けました。
議員お話のとおり、大学への進学は、そのための学力を身に付けるため、早い段階からの準備が必要です。
県といたしましては、児童が目標を持って学習に取り組めるよう、小学校高学年などの早い段階で、進学のための支援制度を分かりやすく伝えてまいります。
併せて、自分の将来がイメージできるよう、大学などに進学した方に体験を話してもらうなど、児童が希望する進路を選択し、円滑に自立できるよう取り組んでまいります。

 

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。

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