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掲載日:2023年5月19日

平成27年6月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文 (醍醐 清議員)

子供の貧困対策の強化について

Q 醍醐 清議員(県民)

私たちは、日本が経済大国で豊かな国であると認識をしておりますが、子供の貧困状況を見ると、その割合が年々上昇しています。国が実施した国民生活基礎調査の直近の結果では、平成24年に16.3パーセントに達し、昭和60年の調査開始以降で最も高い値となりました。これは、子供の6人に1人が貧困の状況にあることを示しており、ユニセフによれば、豊かな先進20か国のうち、四番目に高い数字となっております。
そして、この状況は、今の世代の子供への影響だけではなく、貧困のため十分な教育が受けられなかった子供が、やがて大人になり、低賃金の仕事に就くことなどにより貧困世帯から抜け出せないといった、いわゆる貧困の連鎖の問題につながっていくのです。関西国際大学の道中教授の研究では、生活保護を受けている世帯の25パーセントは、生活保護世帯出身であったという調査結果が示されております。さらに、教育状況を見ると、全ての世帯と比較して、生活保護世帯の子供の高校進学率は低く、高校中退率が高い状況にあります。世帯の状況が子供たちの教育にも影響を与えていると考えられます。未来を担う子供たちは大きな可能性を持っており、生まれた環境や経済状況によって、その将来が左右されてしまうようなことがあってはならないと考えます。
国は、貧困の状況にある子供が健やかに育成される環境の整備と教育の機会均等を図るために、子供の貧困対策を総合的に推進することを目的とした子どもの貧困対策の推進に関する法律を制定し、平成26年1月に施行しました。さらに同年8月には、貧困対策の基本的方針である政府の推進体制等を定めた子供の貧困対策大綱を策定しました。また、本年4月に総理官邸で「子供の未来応援国民運動」の発起人集会が開かれ、国民への広報啓発活動の実施や民間資金を核とする基金創設の検討などが盛り込まれました。子供の未来応援国民運動趣意書が採択されるなど、国を挙げて子供の貧困対策に取り組む姿勢が示されたところであります。
子供の貧困対策を実効性あるものにするためには、国だけではなく、県や市町村といった地方公共団体、民間団体の取組が重要になります。国は、子供の貧困対策に対して積極的な姿勢を見せております。我々埼玉県もその姿勢を示す必要があるのではないでしょうか。子どもの貧困対策の推進に関する法律では、県は計画の策定に努め、子供の貧困対策を推進するというふうに定められております。県として、子供の貧困対策についてどのように取り組んでいくのか、福祉部長にお伺いをいたします。

A 田島 浩 福祉部長

生まれ育った環境により、子供の教育を受ける機会や能力を発揮する場が制限されることがないように、国や市町村などと連携して子供の貧困対策に取り組むことが必要です。
このため、県は、国の「子供の貧困対策大綱」を踏まえ、本年3月に子供の貧困対策を含んだ「埼玉県子育て応援行動計画」を策定いたしました。
この計画では、子供の貧困対策を「教育支援」「生活支援」「就労支援」「経済的支援」の4つの柱により取り組むこととしております。
「教育支援」については、すでに平成22年度から、貧困が子供に引き継がれる「貧困の連鎖」を断ち切るために、生活保護世帯を対象とした学習支援を実施してまいりました。
平成27年度は、学習支援の対象を生活保護世帯だけでなく、生活困窮世帯にも拡大し、県と市が実施主体となり、高校進学の支援に取り組んでおります。
また、今年度新たに児童養護施設を退所し大学などへ進学する子供に対し、低額な家賃により学生寮を提供する事業を開始いたしました。
次に「生活支援」として、低所得者が安心して住まい探しができるように入居可能な民間賃貸住宅の情報を提供しております。
さらに、「就労支援」や「経済的支援」として、県の福祉事務所に専門職員を配置し、ひとり親世帯を対象にした就業相談を行うとともに、資格取得のための給付金の支給を行っております。
子供の貧困を解決するためには、幅広い分野の施策を組み合わせることによって、効果をより高めることが必要と考えております。
今後とも、関係部局としっかり連携し、子供の貧困対策に取り組んでまいります。

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。

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議会事務局 政策調査課 広報担当

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 議事堂1階

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