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掲載日:2023年5月18日

平成27年9月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文 (石渡 豊議員)

介護職員の確保と職場定着の向上について

Q 石渡 豊議員(公明

今、介護施設から深刻な人手不足の声が寄せられています。幾ら職員を募集しても、1人も応募してきません。また、こんなはずではなかった、続けていくのは無理と、職員が辞めてしまいます。職員の人手不足は介護の質の低下や施設の空きベッドも招きます。さきの知事選において、知事は平成27年から平成31年までの5年間で、特別養護老人ホーム、介護老人保健施設、介護付有料老人ホーム等、少なくとも2万人分整備すると公約なされました。これは2025年問題、すなわち後期高齢者の急増に伴う介護問題への対応と考えます。
この実現のためには、本県が手を打たねばならぬ大きな課題が横たわります。それが介護職員の確保と職場定着です。2万人分の整備に伴い、介護や看護の職員が多数必要となります。常勤職員は省令で定められています。2万人分の整備となりますと、3対1でございますので6,667人必要となります。ユニットケア型の特別養護老人ホームですと、運営上、更なる人数を必要とします。
それでは、知事にお伺いします。
2万人分の整備に対応する職員の確保と定着ですが、知事はそれぞれの施設任せだけで済むとは、よもやお考えではないと思われます。本県が施策を講じなければなりません。遅滞なきよう進めるには、知事のリーダーシップしかありません。介護施設の深刻な声に、何としてでもお応えしていくという腹の据わった知事の御決意と御所見をお聞かせください。
ここで、3点提案いたします。
1点目は、職場の処遇改善への提案です。
神奈川県は、この6月、「神奈川県らくらく介護宣言」を掲げ、現場で期待されるロボットや機器などの導入支援を開始しました。第1弾として、ロボットスーツを特別養護老人ホームや有料老人ホーム30か所に3台ずつ配置しました。ロボットスーツ、見守りセンサーなどの機器導入は職員のモチベーションが確実にアップされます。本県でも施設への導入を促す、その仕組みづくりを検討すべきと考えます。
2点目は、職員定着への提案です。
「知恵と工夫は現場にあり」、介護現場では職員定着のために知恵と工夫を凝らされています。一例ですが、ある社会福祉法人では職員のストレスを受け止める心理相談員を週1回配置しました。配置前は、年に30人程度辞めましたが、配置後は1人も辞めません。こうした成功事例の発信と共有が大切と考えます。そこで、例えば施設管理者への研修会などで、成果を出した事例を体験発表してもらう、そういった場をつくるべきと考えます。
3点目は、我が公明党の権守議員が提案し、全国初、本県が取り組んだ介護職員合同入職式の更なる充実です。この合同入職式、式典には知事が出席なされ、介護の仕事で社会に貢献していこうとする新入職員にはとても好評です。第1回目は800人、第2回目の昨年は、会場の定員数から400人となりました。
提案の1、開催規模は最初の800人を上回る規模とする。
提案の2、永年勤続表彰の代表授与は、この席で授与をする。参加者は、自らの10年後の姿、20年後の姿を思い浮かべます。
提案の3、知事が参加者全員と握手して激励をする。感激の出発、生涯の思い出となります。
提案3点、知事の御所見を伺います。

A 上田清司 知事

まず、介護施設の整備に対応する職員の確保と定着についてでございます。
介護職員の確保・定着について大事なことは、まずは経営者が明確な経営理念を持ち、職員のキャリアアップを図るなど将来に希望を持てる職場を実現させることでございます。
議員お話のように、県では平成25年2月に関係5団体と「介護職員しっかり応援プロジェクト」を立ち上げ、全国初の合同入職式やモデル給与表の導入促進など、経営者の意識や職員のやり甲斐を高める取組も進めてまいりました。
合同入職式で、ちゃんとやっているかどうかの確認に来られた石渡議員もよく覚えております。
平成26年度からは「埼玉なら介護を一生の仕事にできます」というキャッチフレーズに、介護の資格のない方の就労支援など4つのサポートに取り組んでおります。
今年度は新たに、潜在介護職員の復職支援や永年勤続表彰、介護福祉士養成校の学生に対する修学資金の貸付けなども行いました。
また、これまでの発想を転換し、支えられる人であった高齢者を支える人として捉え、共に社会を担う人財として介護現場などで活躍していただくことができないかと考えております。
今後はこれまでの取組を一層進めるために、関係団体の皆様と一緒に知恵を出し合いながら、元気な高齢者の介護現場での就労を進めるなど、介護職員の確保・定着に全力で取り組んでまいります。
次に、介護現場におけるロボットスーツなどの機器導入を促す仕組みづくりについてでございます。
介護ロボットや機器の導入は、介護職員の身体的負担を軽減するとともに、業務を効率化できるなどの効果が期待できます。
このため今後、介護事業所における介護ロボットなどの導入支援について、具体的な形で検討してまいります。
次に、職場定着に成果を出した事例の発信と共有についてでございます。
職員の定着率向上に成果を上げた介護事業所については、平成25年度から実施している事業所表彰式において、私から直接表彰状を授与し、その取組内容を県のホームページで紹介をしております。
今後は関係団体の皆様の協力を得て、職員の定着に成果を上げている事業所の取組を広く情報収集し、研修会などの機会を捉えて積極的に紹介していきたいと思います。
次に、介護職員合同入職式の更なる充実についてでございます。
合同入職式については、他の都道府県に先駆けて平成25年5月に埼玉会館で開催し、本年4月に3回目を開催したところでございます。
参加した新人介護職員からは大変励みになったという声が届いておりますし、私も直にメールなどをいただいたこともございます。
また、この取組は国の社会保障審議会や全国主管課長会議において先進事例として広く紹介されており、他の都道府県においても開催されてきております。
議員の御提案が3点ございました。具体的な提案であります。より多くの新人介護職員が参加し、心に残る合同入職式になるように工夫しろという御提案だと思います。
関係団体もございますので、私自身が回答すると関係団体も怒りますので、趣旨をよく踏まえて、まさに心のこもった内容になるように考えてまいります。

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。

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議会事務局 政策調査課 広報担当

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 議事堂1階

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