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ページ番号:61633

掲載日:2023年5月17日

平成27年12月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(柿沼トミ子議員)

文化芸術で平和で活力のある社会の実現を

Q 柿沼トミ子議員(自民

先月、パリで悲惨な同時多発テロ、大きな事件が起きました。無差別テロは、断じて許すことはできません。しかし、シリアへの空爆を強化しても、シリアでも多くの罪のない人々が殺され、暴力の連鎖は人々の間に憎しみを増幅させる結果となります。フランスのジャック・ラング元文化大臣は、毎日新聞のインタビューに答えて、文化、知見、教育は狂信、反啓蒙主義、暴力に対抗するための武器だとおっしゃっていましたが、正に、文化芸術は暴力の連鎖を断ち切る大変有効な手段となります。
先月、彩の国さいたま芸術劇場で、同時テロで揺れるパリからパリ市立劇場の附属劇団が来日し、暴力からファシズムに流れる社会の不安をテーマにした演劇公演を行いました。パリ市立劇場のエマニュエル・ドゥマルシー=モタ芸術監督は、読売新聞のインタビューに対して、芸術は国境を消すことができる。人間と平和のために貢献できることを明確にするべきと答えていましたが、私も全く同感であります。優れた文化芸術の持つ価値観は世界共通であり、言語、宗教を超えて共感することができます。
文化芸術は人々の心をいやし、生きる力を与えるものであることは、東日本大震災後に世界中から多くのアーティストが被災地を訪れ、被災された方々の心を勇気づけたことでも明らかです。このような時代状況の中でこそ、文化芸術の価値を改めて考えるべきです。2012年のオリンピック・パラリンピックのロンドン大会では、ワールド・シェイクスピア・フェスティバルが文化プログラムの一つとして開催されました。
そこで、埼玉県には世界に誇る高齢者の演劇集団であるさいたまゴールド・シアターもありますから、埼玉らしさを演出する情報発信として、世界の高齢者の演劇大会を埼玉で開催することなども一つとして考えられます。生き生きとした活力ある地域社会を創生し、未来を切り開く若い世代を育成するためにも、若者が世界の高齢者のお世話をすることで参画し、高齢者と若者が支え合う経験を持つことは重要なことであると考えます。
京都市では、文化芸術プログラム2020を策定し、経済界なども巻き込み、オール京都で伝統文化が息づく古都の魅力をアピールし、産業や観光の振興なども見据え、今後5年間で様々な文化事業を手掛けることになっています。埼玉県では、来年度から2020年度までの埼玉県文化芸術振興計画が策定される予定です。文化芸術で質の高い活力ある社会を実現するために、具体的にどのような取組を計画されているのか、県民生活部長に伺います。 

A 福島 勤 県民生活部長

近年、人口減少、超高齢化の進行に伴い、地域コミュニティの衰退が大きな社会問題となっております。
こうした中、希薄となった人々のきずなを文化芸術の力で活性化する動きが、全国的に見られるようになりました。
東日本大震災の復興では、「三陸国際芸術祭」など東北地方の伝統芸能や祭りの復活を支援する活動が被災者の方々の心をつなぎ、勇気を与え、地域再生の原動力になりました。
こうしたことから、現在策定中の新たな「埼玉県文化芸術振興計画」におきましても、「文化芸術の力で地域の活力づくり」を戦略の1つとして、しっかり位置付ける予定でございます。
その施策として、子供からお年寄りまで多くの県民が交流できる文化事業や、公民館など身近な場所で行われる文化芸術活動を充実することにより、コミュニティを再生し、地域の活力を取り戻すような取組を考えております。
また、お話にありましたように、文化芸術の力を産業や観光の振興に活用することは大変重要であると認識をしております。
本県には、観喜院聖天堂のように国宝となった文化財があります。また、細川紙はユネスコ無形文化遺産に登録されました。
川越の蔵造りの町並みや大宮の盆栽、秩父銘仙や県内各地のアニメの聖地など国内外に誇れる文化資源が多数あります。
これらの文化資源に磨きをかけて広くPRすることで、産業や観光の振興に大きく貢献するものと期待をしております。
例えば、細川紙を、あかりのオブジェなどアートの素材として、建物の内装材としてその魅力を発信することにより、和紙産業の振興につなげていくことも考えられます。
また、秩父銘仙の着物の着付けや小鹿野歌舞伎の体験など、文化資源を中心とした体験観光ルートの開発もできるのではないかと思っております。
策定中の文化芸術振興計画には、人々のきずなづくりや産業・観光振興などの観点を取り入れ、文化芸術で活力のある社会づくりを目指してまいります。

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。

<注意>
氏名の一部にJIS規格第1・第2水準にない文字があるため、第1・第2水準の漢字で表記しているものがあります。

お問い合わせ

議会事務局 政策調査課 広報担当

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 議事堂1階

ファックス:048-830-4923

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